目次ほたる 「記憶のはしっこ」#23
7 Photosモデル・ライターとして活動する20歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の23回目です。
目次ほたる 「記憶のはしっこ」#23
7 Photosモデル・ライターとして活動する20歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の23回目です。

(撮影・Canon EOS Kiss M2)
1月11日、成人の日。
私の住む地域でも成人式が行われた。
開催場所は、YouTube。
そう、コロナ感染対策として、オンライン配信のみでの開催になったのだ。
(式典の配信を見るだけなんて、つまらないだろうな)
そう思いながら、スマホでオンライン成人式を視聴してみたのだけれど、これが案外楽しかった。
というのも、成人式実行委員会の方々がオンラインでも楽しめる工夫をたくさん凝らしてくれて、約1時間半の式典を飽きずに観ていられたのだ。
しかも、式典中に景品が当たる抽選会が開催されて、クイズに答えながら抽選に必要なキーワードが発表されるという、ちょっとしたアトラクションもあった。
景品は、iPadや食事券などかなり豪華な品々が用意されていて、「20代はじめの運試しにはぴったりだな」と当たるかどうかもわからない景品の皮算用ばかりしている、現金な私であった。
まさか、自分の成人式を家のソファで見る日が来るなんて、「ハタチ」に憧れていた、かつての私は想像すらしていなかったけれど、思っていたよりもずっと楽しい成人式を終える事が出来た。

(撮影・Canon EOS Kiss M2)
私の住む家は、たまに良い光が入ってくるものだから、その後、私のお昼ごはんとなる剥きかけのゆで卵すら、フォトジェニックな存在になる。

(撮影・Canon EOS Kiss M2)
このまえ、突然思い立って生まれて初めての宝くじを買った。
2000円分のスクラッチを買い、家に帰ってワクワクしながら削ってみると、1600円分当たった。
マイナス400円。あまりに微妙な数字に、喜びようも悲しみようもない。どうせなら、全部ハズレのほうがまだ面白かったんじゃないか。そんなことを考えながらしまった宝くじが、今も財布の中で眠っている。

(撮影・iPhone 7 Plus)
関東はなかなか雪が降らなくて、少し寂しい。
こんなことを言うと、積もる雪に苦労している地域の人に怒られてしまいそうだけど、たまにはドカッと積もるくらい降ってほしいと思うのだ。
だから、昔、雪が降ったときの写真でも探してみようと、スマホのカメラロールを見ていたら、高校生のときの写真が出てきた。この日は東京ではありえないほど沢山降った雪が積もりに積もって、校庭を真っ白に染めていたのだ。
そこにグラウンドを使えなくなったサッカー部の先輩たちが、きっと暇つぶしだろうか、雪遊びをしに来ていた。そんな一場面。
あんまりキレイで、夢中で撮影したのか、カメラロールにもけっこうな数の写真が残っていた。
もしも、このとき、今のようにちゃんとしたカメラを持っていたら、どんな写真を撮っていただろう。

(撮影・Kodak M35)
実は先日、人生で初めてフィルムカメラを買ってみた。
まえに知人のフィルムカメラを借りて撮影したとき、デジタルカメラとはまた違った撮影の楽しみがあるとわかって、どうしても欲しくなってしまったのだ。
買ったのはKodak M35。プラスチック製の軽くて可愛らしいボディは、初心者でも手が出しやすいイメージがあって、選んだカメラだ。
試しに、お散歩がてら街中を撮ってみたのだけれど、光の量さえ気をつければ、ちゃんと写ってくれる。この写真はうまく写っていた1枚。

(撮影・Kodak M35)
この写真もKodak M35を使って撮ったものだ。
35枚撮りのカラーネガフィルムを使って撮ってみたが、まだまだカメラの扱いが下手すぎて、まともに写っていてのはこの2枚を含めた、数枚ほど。中には私の指が写り込んでいる写真もあって、あまりの初歩的なミスに我ながら笑ってしまった。
気軽に持ち歩けるし、デジタルカメラと合わせて、もっと練習してみたいと思う。

撮影・文 目次ほたる