vol.9「3+3=8」
6 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、9回目は「3+3=8」です。
vol.9「3+3=8」
6 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、9回目は「3+3=8」です。
今年ももう約3週間も経ってしまっていることに驚いている。
前回ここに来たのはノースリーブの季節だった。
髪はまだ短かったし、歯の矯正もしていなかったし、今よりもっとボーイッシュな服装ばかりしていた。見た目はたった半年でこんなにも変わるのだ、と写真を見てつくづく思う。
では内面はどうだ。
人は3ヶ月間コンスタントに何かをし続ければ少なからず変化が出始めると聞いたことがある。
だから3ヶ月もすればある程度いろんなことに慣れ、いろんなことがどんどん頭の片隅に整理整頓されていくのだと思う。
これはちょうど3ヶ月前に撮った写真。この写真を撮った時一緒にいた人との関係も少し変わっている。
わたしがカメラに興味を持ちはじめたのは大学3回生のときだった。
写真学校に通っていた方に声をかけてもらい、ポートレートの被写体になったのがきっかけだ。
元々アートが好きで、絵、小説、映画。休みの日の娯楽といえばこれだった。
はじめて二眼レフのフィルムカメラのファインダーを覗いたときのワクワクした気持ちは忘れられない。それから現像したデータを見て、さらに気持ちは高揚し、わたしも自分が美しいと思うものをファインダーを覗いて撮りたいと思うようになった。そこから光の速さでハマっていったことは言うまでもない。
これはわたしが初めて持ったカメラだ。
この時のわたしがこんな風に写真の連載をもたせていただける未来なんてだれが想像できようか。
・・・3ヶ月後この記事を読み返したとしたら、今とはどんな風に変わっているんだろうか。
文章はその時の自分の状態が大きく影響するから、小っ恥ずかしくなるかもしれないけれど、せっかくだから読み返してみようと思う。
ところで、今回たまたま3という数字がよく出てきたが、わたしはこの「3+3=8」というユーモアが大好きだ。
なにかを継続するということの難しさには薄々気づいていた。
3ヶ月、また3ヶ月と続けていくとインフィニティに限りなく近づいていくのかもしれない。
撮影・文 彩雪