vol.10「写ルンですはいいぞ」
7 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、10回目は「写ルンですはいいぞ」です。
vol.10「写ルンですはいいぞ」
7 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、10回目は「写ルンですはいいぞ」です。
つい先日、写ルンですの現像をしてきた。24時間で1つ使い切った。
その時の写真がこれ。
A.M.7:00 新宿。
散ってしまった黄色い花びらの中で青い薔薇が咲いているかのように落ちたシュシュ。
このアングルもこの表情もこの猫背な感じも。
このありったけの笑顔も。
この距離感も
写ルンですでしか撮れない写真だと思う。
こういう写真を見返していると、毎日ハッピーかもって思える。
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「楽しいね!!」
突然、一緒に歩いていた友達がそう言った。
びっくりした。嬉しかった。ドキドキした。
今まで、楽しいと思ったからといって、その時にその場で伝えることはなかったと思う。
楽しいとか嬉しいとか幸せとか。
ポジティブな言葉は、思ったとき、その瞬間に伝えよう、わたしもそんな素直な人になろうと決めた。
その感情は自分の中だけに秘めておくのはもったいない。
そして”写真”は少なからず感情を共有できるツールな気がしている。
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フィルム写真は時によっては半年前くらいの写真が出てきたりする。
それを見る瞬間のあのワクワク感がたまらない。
写っている友達に送って思い出話をするのも楽しい。
日常を愛おしいと思える瞬間の数々をたった一つの使い捨てカメラでもらえるなんて贅沢だとこの文章を書きながら改めて思った。
撮影・文 彩雪