vol.17「青色が好きだ。」
8 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、17回目は「青色が好きだ。」です。
vol.17「青色が好きだ。」
8 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、17回目は「青色が好きだ。」です。
私は青色が好きだ。
なぜだかわからないけど青色を見ると落ち着く。
わたしは綺麗な風景を滅多にカメラで撮らない。 ・・・というか、撮り方がわからない。
わたしが風景を撮ると、実際と全然違うように感じる。
その場の空気感や臨場感、感動、自分の心が落ち着いて行く感じ、、、
写真に収めるとものすごく窮屈なものになってしまう。写真を見てあの時の記憶がブァーーーっと蘇ってくる感覚がない。ちょっと寂しくなる。もし綺麗に魅せるために編集やフィルターで作りあげたものを、思い出として残しておくだけだとしたら、リアルではなくなる。
ただ、空とか、海とか、そういう自然に存在するものの色が綺麗だったときは写真を撮っているみたいだ。カメラロールにある風景の写真はほとんどがそれだった。
でもこの文章を書いている時に気付いた。考えすぎだ!笑
わたしはカメラ、写真、これらにとても助けられて生きてるので、つい写真を撮ることについての意味を考えすぎてしまっている。
なんでもないことをして、なんでもないことを楽しいと思える相手を大切にして、なんでもない日常を写真に収める、それが幸せ。
カメラ一台持ってるだけでいろいろなものがきらきらして見えてくる。
そのへんにこっそり咲いている花にも気付くことができて、無意識に上を向いて歩けたり、雨の日が楽しく感じたり。
なんなら無造作に積み重ねられた落ち葉でさえも素敵なものに見えてくる。
不思議だ。
きらきらして見えてくるなんて、すごくお大袈裟に聞こえるかもしれないけど本当に本当!
嘘だと思ったら写真を撮るためだけにわざわざ出かけてみてほしい。
もうすぐ桜も咲き始めて、街が一気に明るくなる。楽しみだ。
人間は4次元の色しか見えないらしい。中には全く色が見えなくてモノクロの世界で生きている動物もいれば、26次元の色まで見える動物もいるらしい。
そう考えるととても面白い世界になる。
撮影・文 彩雪