vol.26「2020年4月25日の日記」
8 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、26回目は「2020年4月25日の日記」です。
vol.26「2020年4月25日の日記」
8 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、26回目は「2020年4月25日の日記」です。
今日このコラムを書いている5月18日はことばの日らしい。
言葉を見つめ直し、大切にする1日。
そんな日にコラムを書き始めようとしている。
先日、友達の結婚式に行った。
それこそ、たくさんの写真と言葉がこれまでのいろんなことを連想させ、胸がいっぱいになった。
世界中でこんなにたくさんの人がいる中で、別々の年に別々のところで生まれて、別々の育ち方をした。なのに出会った。そして仲良くなった。人間関係っていうのは全部運命だとしか思えない。わたしとその友達も。
そのお友達は一度わたしの”note”に登場している。
ことばの日に倣って、今回はその時の日記をそのまま記したい。
思い出の写真と一緒に。
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2020年4月25日11時33分。泣きそうになりながら文章を打っている。
さっき、突然インターホンが鳴った。何も頼んだ記憶はない。
受け取って名前を見てみると、関西に住んでいるお友達の名前が。
その子はtwitterがきっかけで出会った。共通の趣味であったカメラ。その趣味のためのアカウントで繋がった。わたしたちは多分性格も、さまざまなものに対する好みも全く違う。なんならカメラ以外の共通点を探そうとするもんなら、難しいのではないかと思う。ただ、わたしはその子のことをとても尊敬している。性別問わず尊敬している人のそばには末長くいたくなるものだ。大学生のとき、本当によく連絡をとり、休みが合えば遊んでいた。
社会人になり、趣味の時間はもちろん減ったし、その子はあまりSNSを使っていない。わたしは東京に引越したこともあり、会うのは1年に1.2回くらいだと思う。連絡もたまにとるくらい。それでも、会う直前のワクワク感と、会った時の落ち着き、空気感は何も変わらない。強いていうなら会う前に少しの緊張感があるくらいだ。
今の時代、本当に何がきっかけで出会うとか関係ないなと思う。
話を戻す。
宅配便の中身を見てみると、丁寧に包装された手作りのお菓子たちとお手紙が。
天才だと思った。人を幸せにする天才だと思った。
びっくりして連絡すると、
『サプライズ大成功♡こんな毎日やけどスッと気持ちが落ち着く時間になれば良いなと思ってる!青いクッキーもすみれの砂糖漬けもあやちゃんのイメージなの笑』
泣きそうになる。わたしは家にいる時間も多分頑張って楽しくしていた。
意外とストレスがたまっていたらしい。
涙腺が緩む。
と、同時に、こういうみんな大変なときに、人のために時間を使え、人に優しくできるお友達のことをとても誇らしく思った。
こういう友達を引き寄せた自分まで褒め称えたいくらいだ。
わたしは自立というのは自分のご機嫌を自分で取ることなのかもしれないとも思う。
ただ、人の悩みの9割が人間関係と言われるように、愛を差し出すこと、受け取ることが1番の自律神経を整える方法なのかもしれない。やはり感情は背中合わせだ。
人間は一番感情が豊かな生き物らしい。家に一人でいると感情が動かされる時間がグンっと減る。そんな中のこの贈り物がとてもわたしの心身の状況を変えてくれた気がする。
温まった。
早く会いたい人たちに会いにいきたい。
ありがとうありがとうありがとう。
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わたしがもし関西の大学に行っていなかったら。わたしがもしカメラにハマっていなかったら。わたしがもしSNSに写真を載せていなかったら。わたしがもし・・・彼女がもし・・・
たくさんの奇跡の連続で周りの人に出会えている。今日はその幸せを改めて実感した。
撮影・文 彩雪