vol.27「四季をなぞるように写真を撮りたい」
9 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、27回目は「四季をなぞるように写真を撮りたい」です。
vol.27「四季をなぞるように写真を撮りたい」
9 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、27回目は「四季をなぞるように写真を撮りたい」です。
植物をちゃんと近くに感じることができるときは、自分を落ち着いて客観視できるタイミングだ。
1番撮ってて楽しいものは?って聞かれるといつも植物だと答える。
先日、我が家にあったドライフラワーとさよならをした。枯れてもなお美しいありさまが好きだが、現状のわたしの気分にそぐわなかった。将来は家中大きな窓ガラスの日当たりのいい一軒家でお気に入りの植物たちと共に暮らしたい。
紫陽花は必須で。
もちろん、過去でもなく未来でもなく、”今”に重点を置いて、”今”が楽しいか、”今”なにをしたいか、”今”なにをすべきか考えるべきなんだけど、もっともっと、もっと具体的に自信をもって将来の自分の姿を言えるようになることも大切だなと思う。
少し話が逸れてしまった。話を戻すが、わたしはお花の中でも特に紫陽花が好きだ。
紫陽花は『梅雨』の季節に咲くのに『陽』という漢字が入っている。そこがまた意味わかんなくて好き。
だからこの季節は雨の日を”無意識”に意識している。紫陽花が一層綺麗に見える。
雨といえば、タイトル”今年の紫陽花”とつけたくなるようなとびきりお気に入りの写真が毎年ふいに撮れる。何回も撮ってはみるけれど、結局1番はじめにいいと思ったものを超えられなかったりする。
月が綺麗だよってメッセージにはI love youを、薔薇の贈り物には本数分の花言葉を、こっそりと忍ばせた人がいるように。
やっぱり自然と言の葉の関係は深くてロマン溢れるやんって思って花言葉を調べていたら、紫陽花はちょっとひねくれものだった。
そういうところも好きです。
わたしのInstagramでも、たくさんの植物の写真、紫陽花の写真を更新しているが、その中でも見た瞬間にわたしのとっておきの一枚になった写真がこちら。
写ルンですを片手に走りながらこの紫陽花ロードを撮った。
この日は友達4人で静岡のハンバーグを食べに車で出かけたのだが、その途中でこんな綺麗な長い道を見つけてしまい、わたしだけではなくみんなが感動して車を止めて降りた。
この写真はプリントして飾っている。
わたしは植物を撮ることが、つまり、四季を撮ることが好きだ。今年もきっと紫陽花が咲いて、雨が降って、紫陽花が枯れ始めて、空の色がカッと明るくなる、とても楽しみだ。
撮影・文 彩雪