vol.32「コンデジ最強説」
10 Photos俳優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、32回目は「コンデジ最強説」です。
vol.32「コンデジ最強説」
10 Photos俳優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、32回目は「コンデジ最強説」です。
先週、今週はどこへ行くにもこのCanonのカメラを持っていった。
今回はそんな最近のお気に入りコレクションを並べたい。
夏のお知らせ。
こうやってテーブルを挟んで食事をするのは何回目だろう。
この光景を見る頻度の多さは親しさを意味する。
朝、自然、美味しい珈琲、そしてともだち。
至高のコンビネーション。
『最高だね!!!』って何回も何回も友達が言うから、幸福値がカンストした。
やっぱりガラスがあると写真を撮りたくなる。
夏とオレンジは良く似合う。
こういう、影と光が作る街中アートが大好きだ。
山梨県に行くと湖があって、自然があって、富士山が見えて、とっても元気をもらえる。
自分の悩みとか不満とか欲望とか、そういうものがものすごくちっぽけに思えて、とりあえず現状に感謝することができる。富士山はいつも変わらず堂々としていて、おおらかなのに自分の心身の状態によって見え方が違うから面白い。
小さい頃、自分以外の生命体が本当に存在するのかと不安になったことがある。
例えば、自分が家にいるときは目の前にいる家族だけが動いていて、学校の友達はわたしの目の前にいないときは本当は存在してないんじゃないか。今、実際にわたしが見ている人、ものだけが”わたしが目にしているその時間にだけ”存在しているのではないか。ということだ。
子どもながらにそんなことを考えて怖くなった。
大人になった今でもこの疑問は持ち続けているが、ひとつわかったことがある。
それは、人によって世界の見え方が違うということ。
わたしは世界を一色で例えるならという質問を受け取った時に、緑だと即答した。
でも友達は少し間を置いてセピアだと答えた。
(もうひとりの友達は色が一色だったら物の形が見えなくなると理屈的に答えた)
イメージカラーでさえも違うのに目に見える光景が同じはずがない。
たまに、『どうやったらうまく写真を撮れますか』という質問をいただく。
もちろん商業用の話であれば別だし、わたし自身もっともっと学ぶべきことはあるが、趣味として写真を撮っているのであれば自分が綺麗だと思ったもの、愛おしいと思ったもの、残したいと思ったもの、それを撮るに尽きるとわたしは思う。
だから撮りたい時にすぐ撮れるコンデジ最強説。
人には好みがある。
例えば他の人が撮った写真を見て、わたしのタイプではないと思ったとしても、それはわたしがその感性を持ってなかった話のだけだし、誰かにとってはそれがとても魅力的な感性なのかもしれない。
良いも悪いもない。
やりたいことはやったらいい。
好きだと思ったら好きだと言えばいい。
それは写真に限らず。
人目を気にするのはある程度でいい。
まずはありのままの自分を受け入れて。
躊躇いなく愛すること。自分のことも。
たくさんの本やアートが教えてくれたこと。
撮影・文 彩雪