vol.40「夏の色を夏の終わりに」
10 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、40回目は「夏の色を夏の終わりに」です。
vol.40「夏の色を夏の終わりに」
10 Photos女優・カメラマンとして活動する彩雪が、日常で見つけたドキドキを写真を通してお届けする連載、40回目は「夏の色を夏の終わりに」です。
ノースリーブだと少し肌寒いような夜が続く。
蝉の声もいつの間にか聞かなくなって、この季節の日中独特の、空間がじりじりしている錯覚も減ってきた。
本当に気が付いたら日付的にも8月がもうすぐ過ぎ去りいよいよ夏の終わりを感じる。
わたしの夏といったらこれ!
地元の名産物ジャンボスイカ。これはまだ小さい方だと思う。久しぶりにみんなで食べたスイカはいつもスーパーで買うものより何倍もおいしかった。
目の覚めるような青と緑。この景色を見られるのも帰省するときの楽しみで、なんとなく気分的にポジティブになれる。
新しく道路ができたり、田んぼだったところに別のものができていたり、少し変わったところもあるがやっぱり懐かしいこの空気が好きだ。
『今年は美味しいかき氷屋さん巡りするぞ〜!』と友達や妹とはりきっていたのに、もうすでに涼しくなってきてしまっている。
小さい頃家族みんなでかき氷器で氷を削って、かき氷シロップをかけて食べていたのが懐かしい。アイスクリームやフルーツがのったふわふわかき氷が存在するなんて子供の頃のわたしは知らなかった(なかったかもしれない)。
そんな豪華なかき氷を母おすすめのカフェに食べに行った。言わずもがな美味しかった。いつも半分より多く残しておいてくれる母。20年経ってもずっと変わっていない。
これは母が撮ってくれた写真だが、先日Twitterに載せたところ、誰に撮ってもらったということを書かずとも『いつもより表情が柔らかい』というコメントがありびっくりした。”関係性は写真に現れる”とは聞いたことがあるけれど、自分では気づかなかった。なんだか嬉しかった。
夏っぽいことをしようとお仕事終わりの昼の3時に思い立って、山奥のキャンプ場に19時に着き、夜遅くからBBQをするバイタリティ。そして次の日は朝イチで温泉に入ってそのままお仕事に向かった。こういうハチャメチャなスケジュールでやったことって意外と何年経っても記憶に残っていて、愛おしい思い出になる。この日のことも何年経っても思い出せそうだな。
夏の写真は色鮮やかで見ていて元気になる。
次の季節もどんな写真が撮れるか楽しみだ。
撮影・文 彩雪