鉄・路をゆく第28回~引退間近の桜井線105系
42 PhotosJR桜井線は、JR関西本線奈良駅から和歌山線と接続する高田駅を結ぶ、29,4キロの単線電化路線。2010年3月より「万葉まほろば線」の愛称が付けられている。路線は奈良駅を出発すると日本最古の古道として知られる山辺の道に沿うような形で南下する。沿線は万葉集に詠まれた名所・史跡、古墳も所々にみられる。現在でも発掘調査が行われている個所もあり、何か発見され現地説明会が設けられると、普段静かな駅が突如大混雑に見舞われることもある。
桜井線で現在使用されているメイン車両は105系。旧形国鉄電車(国電)の置き換えを目的に製造された車両。登場してもう40年近くになる105系は、2019年9月末を以てこの桜井線、そして和歌山線から姿を消すことが発表されている。
鉄・路をゆく第28回~引退間近の桜井線105系
42 PhotosJR桜井線は、JR関西本線奈良駅から和歌山線と接続する高田駅を結ぶ、29,4キロの単線電化路線。2010年3月より「万葉まほろば線」の愛称が付けられている。路線は奈良駅を出発すると日本最古の古道として知られる山辺の道に沿うような形で南下する。沿線は万葉集に詠まれた名所・史跡、古墳も所々にみられる。現在でも発掘調査が行われている個所もあり、何か発見され現地説明会が設けられると、普段静かな駅が突如大混雑に見舞われることもある。
桜井線で現在使用されているメイン車両は105系。旧形国鉄電車(国電)の置き換えを目的に製造された車両。登場してもう40年近くになる105系は、2019年9月末を以てこの桜井線、そして和歌山線から姿を消すことが発表されている。
桜井線の路線図。約30キロの路線ながら、難読駅名が多い路線である
奈良駅桜井線は1番線から発着。駅名板は桜井線の路線カラーである赤が使用されている
概ね1時間2本の運行形態での桜井線。日中は桜井行と和歌山行が交互に発車する。ちなみに和歌山まで乗り通すと、およそ3時間の各駅停車の旅を堪能することができる
桜井線主力の105系。103系の中間車両モハを改造。本来運転台がない車両に改造を施す際に取り付けられた。写真はクハ105形500番台(非制御車)
奈良方のクモハ105形500番台。モハ103形・102形1000番台から改造された制御電動車。ちなみにこのカタカナの意味は、
ク・・・制御車(運転台がある車両)
モ・・・電動車(動力装置が付いている車両)
ハ・・・普通車
この組み合わせで、どういった車両であるかが分かる
前照灯が付いたこちらは105形0番台。クハ103形1000番台から改造された制御車
朝に設定されている奈良発高田・王寺を経由してJR難波まで走る快速に使用されている221系
105系の置き換え用に順次投入されている227系1000番台
新型車両のドア扱いに関する掲示物が各駅に張られている
奈良駅から1つめの京終(きょうばて)駅。2019年1月に本来の木造平屋建て駅舎が復元され、現在の姿に
駅舎内には、以前使用されていた趣ある駅名板が改札口上に取り付けられている
駅舎横の柵は以前使用されていた枕木を利用
帯解(おびとけ)駅。1898(明治31)年5月11日開業
2面2線の相対式ホーム。奈良方面へは跨線橋を使って向かう
駅から徒歩5分程度の場所にある、安産祈願の帯解寺がある
木製枕木とPC(コンクリート製)枕木が交互に使用されている桜井線の軌道
木造の櫟本(いちのもと)駅。1898(明治31)年5月11日に京終駅ー桜井駅間が開業した時から残る駅舎
この跨線橋も所々朽ちてきているが、開業以来のものが現在まで健在
南下していくと車窓は万葉の地らしく、緑が多く見えてくる
高架化されている天理駅。近鉄天理線の天理駅が高架下にあるが改札内連絡は行っていない
当初は丹波市駅として開業。運行会社が変わっていく中で、1963(昭和38)年5月、国鉄丹波市駅がが天理市駅に改称。さらに1965年9月に高架化される際に天理駅と改称された遍歴を持つ
ホーム2面4線の広々とした構内。通常は手前の3・4番線を使用し、奥の1・2番線は団体専用ホームとしている
以前は天理教臨が定期的に運行されていたが、現在の運行はなし。運行時は、列車が到着すると、奥の団体専用改札口を利用することになる
高架の天理駅舎
天理駅前には古墳をイメージしたオブジェが設置されている。その名はコフフン
杣之内火葬墓から出土した鏡、海獣葡萄鏡を5倍に複製したオブジェ
天理駅から3駅目の巻向(まきむく)駅。1955(昭和30)年8月1日開業。桜井線で唯一、昭和に開業した駅。1面1線のシンプルな駅構造
巻向駅に入線してきた桜井行105系
駅名は“巻”向だが、地名はこの郵便局名のように“纏”向が使用されている
駅から北へ5分ほど歩くと、纏向遺跡が現れる。弥生時代末期から古墳時代前期にかけての集落遺跡で、3棟の建物群があったもよう
当時あったであろう柱を復元した杭があちこちにみられる
巻向駅を出発し、纏向遺跡を横に見る
三輪駅。あの三輪そうめんで有名な地。そして三輪山を神体山とする大神(おおみわ)神社が、当駅徒歩10分にあり、正月は初詣客で大変混雑する
相対式2面2線の広々としたホーム。駅舎は奈良方ホーム(1番線)にある。正月の初詣などのの多客時には写真の2番線後方(北側)に臨時改札口が設けられる
大神神社に向かう道にはいくつもの店舗があり、名物三輪そうめんなどが味わえる
三輪駅に入線する、桜井行の新型車両227系1000番台
桜井駅に進入する105系和歌山行。桜井線をまたぐのは近鉄大阪線
桜井線の終着高田駅。単式ホーム1面と島式ホーム1面2線構造で、橋上駅舎である。は1891(明治24)年3月1日、大阪鉄道の終着駅として開業した
和歌山行は2番線から進行方向を変えて向かう。和歌山行は隣りの3番線に到着する王寺からの列車と概ね接続している
桜井線で現在使用されているこのメイン車両105系は、2019年9月末を以てこの桜井線、そして共通運用の和歌山線から姿を消すことが発表されている。ラストランまであとわずか