vol.4「サウナの入り方は、マネなくていい‐水風呂編‐」
5 Photosサウナライターとして活動する川邊実穂がお届けする連載「サウナで、わたしはわたしになる」。4回目は「サウナの入り方は、マネなくていい(サウナビギナー一番のハードル、水風呂編)」です。
vol.4「サウナの入り方は、マネなくていい‐水風呂編‐」
5 Photosサウナライターとして活動する川邊実穂がお届けする連載「サウナで、わたしはわたしになる」。4回目は「サウナの入り方は、マネなくていい(サウナビギナー一番のハードル、水風呂編)」です。
前回は心地よいサウナの入り方についてお伝えしました。
そしてここでは水風呂についてお伝えしていきたいのですが…
私には、ちょっと謝りたい友達がいます。
それは「サウナを教えてほしい」と嬉しいお誘いをもらい、一緒に個室サウナに行った子です。
サウナの何が苦手ですか?という質問で
やっぱり多いのが「水風呂」だと思うんです。
なんとか腰までは入れる。でも全身浸かるのはやっぱり怖い。
頑張って入ってみたけど、結局冷たくてキツかった。
私の友達もそう思っているのは、なんとなく分かっていました。
だけど「まずはセオリーを伝えないと!」とその子と「せーの!」で水風呂にザブン。
「うぉぉおお、やっぱつめた〜〜〜!」
と力強い声がこだました水風呂スペース。
そうそう、そうでしょう、でもはじめはみんなそうなのよ……
私は彼女の水風呂の邂逅を、微笑みながら見守っていました。
ですが、私のサウナ人生にとってのパラダイムシフトが訪れます。
それは2024年3月、とある人とサウナに行った時のこと。
海外サウナにも足を運ばれるベテランサウナーさんとサウナに入り、さあ水風呂へ…と当たり前に向かう私の横で
「1セット目は水風呂入らないんですよね〜
身体あったまりきってないんで」
とサラリとおっしゃり、ひとり休憩されていました。
え、え、水風呂、入らないの???
そして驚いたことに「水風呂に入らなくていい」という概念がフッと頭に浮かんだ瞬間、身体の力がちょっと抜けた感じがしました。
ええ、え、私、どこか緊張してたの???
それからの私は「サウナ→水風呂→休憩」を律儀に守る流派を卒業し、
1セット目は「サウナ→休憩」、そして2セット目は「サウナ→水風呂→休憩」というスタイルへ。今の私にとっては、これが一番心地良いです。
「水風呂が怖い」と思うのは身体が暖まりきっていない証拠なのかもしれません。
私自身、1セット目の水風呂をスキップするようになってから、
2セットには水風呂を切望するようになりました。
だからもし、これからサウナビギナーさんとサウナに行く機会があれば、こう伝えたい。
「水風呂に入りたい、と思える時がきっとくる。
だからそれまではサウナと休憩を楽しんでみてね」
ちょっと無理をしたことで、嫌いになるのはあまりにももったいない。
水風呂を心から求める時まで、気長に待ってみてほしいなと思います。
TOP写真:サウナ不動産の八木ちゃんと
2枚目写真:サウナランド浅草の水風呂からは、薪ストーブの火が見えて心も落ち着く
3枚目写真:「Rakuten STAY VILLA 日光」の水風呂は浴槽めいっぱいまで水を入れ、ザブンといっちゃってください
4枚目写真:ケロサウナを出たすぐ横にある水風呂には、丸氷がプカリ浮かぶ(清流荘)
5枚目写真:コアミガメ(茨城県)の水風呂は大北川。看板犬のスライリーが案内してくれます
6枚目写真:時にはエクストリームな水風呂も。プチ滝行ができちゃう苗場ラ・ネージュ(新潟県)