スイートちゃん卒業~第92回~
10 Photos里親募集型の保護猫カフェをご存知ですか?
そこは、様々な事情で保護された猫たちが『ずっとの家族』との出会いを待っている場所。
東京の下町、人形町にある「保護猫カフェたまゆら」
ここには伊豆諸島の御蔵島から来た元ノネコたちが暮らしています。
今回はスイートちゃん卒業のお話です。
スイートちゃん卒業~第92回~
10 Photos里親募集型の保護猫カフェをご存知ですか?
そこは、様々な事情で保護された猫たちが『ずっとの家族』との出会いを待っている場所。
東京の下町、人形町にある「保護猫カフェたまゆら」
ここには伊豆諸島の御蔵島から来た元ノネコたちが暮らしています。
今回はスイートちゃん卒業のお話です。

スイートちゃんは2024年2月にたまゆらにやってきました。
それまで2か月弱預かりボランティアさんのお家で暮らしていて、実は保護主さんのホームページを見て預かりさんが「スイートちゃんかわいいですね」とおっしゃったので来てもらったという経緯がありました。

そんなスイートちゃんは先に卒業したガムシロくんとともに預かりさん宅へお引越ししたのですが、緊張しきっていたガムシロくんとは対照的に初日からお家の探索をしたり遊んだりしていたという超大物。
お客様が来ても動じないという頼もしい猫さんでした。

たまゆらへ移動したときも同じく初日からベテランの風格で、これは肝の座った猫さんが来たなと感心したものです。
積極的に甘えてくるわけではありませんが、ふと気が付くとそばに寄り添ってくれていて、スイちゃんがお家にいたら心穏やかに暮らせそうだなと思っていました。

ごはんが大好きで、食べるのはゆっくりだけど他猫の分まで食べようとする頼もしいスイちゃん、たまゆらに来てしばらくしたころ、お口が痛くて大好きなご飯が全く食べられなくなってしまいました。
すぐにいつもお世話になっている病院にかけこみ歯科手術となりましたが、なかなか完全にはよくならず、投薬の日々が続いていました。

以前獣医さんに「口が痛いのは遺伝の要素が強いよ」と言われたことがあります。
確かにみんな同じ島出身で遠からず血縁関係にあるだろうたまゆらの猫たちには口が痛い子が多いです。
そしてやはりストレスが関係するのか、しかるべき処置をしてもらった後でもずっと痛がっていた子が、お家の子になると痛みを訴えなくなるというケースもあり、スイートちゃんには早くお家が見つかるのが一番だと思っていました。

とはいえ、どうしても健康な子に比べると譲渡のハードルは高くなってしまいます。
とても暮らしやすい子だけれど、もしかしたらずっとたまゆらにいるのかもしれない、と半ば覚悟は決めていました。

そんなスイートちゃんにお声がかかったのは、たまゆらが休業していた12月のことでした。
ご連絡をくださったのは、以前スイートちゃんと一緒に暮らしていた預かりボランティアさん。
これまでもフロアでの問題児など、何匹ものたまゆらニャンズがお世話になった方です。
事情で預かりを中止していましたが、環境が整ったので今度は預かりではなく正式にスイートちゃんを家族として迎えたいとおっしゃってくださったのです。

新しいお家でのスイートちゃん、初めて他に猫がいない生活で珍しくちょっと緊張してしまったのか、食欲が落ちて里親さんを心配させてしまいましたが、トライアルが終わるころには調子も戻って一安心。
元々一緒に暮らしていた方なのでそれ以外に心配するところはなく、順調にトライアルを終了しました。

こうして2025年2月3日、スイートちゃんはずっとのおうちの子になりました。
お名前はそのままスイートです。
本当におめでとう!末永くどうぞお幸せにね。

文・今場奈々子(たまゆら店長)
営業時間
※X(旧Twitter)https://twitter.com/CatcafeTamayura
及び、ホームページにてご確認ください
火曜日~日曜日 13時~16時 18時~21時
(最終受付はそれぞれクローズの1時間前)
月曜定休
東京都中央区日本橋人形町2-7-2 大江戸アクセス3階
TEL:070-8509-5639