日刊ゲンダイ・石井カメラマン 荒野を行く アメリカの洗礼5
9 Photosアメリカ・アリゾナで大谷翔平選手が入団したエンゼルスのスプリングトレーニングを取材中の日刊ゲンダイ・石井カメラマンの現地レポート最終回。ようやく帰国の途につく石井カメラマン。果たして石井カメラマンは無事日本に帰れるのか!
日刊ゲンダイ・石井カメラマン 荒野を行く アメリカの洗礼5
9 Photosアメリカ・アリゾナで大谷翔平選手が入団したエンゼルスのスプリングトレーニングを取材中の日刊ゲンダイ・石井カメラマンの現地レポート最終回。ようやく帰国の途につく石井カメラマン。果たして石井カメラマンは無事日本に帰れるのか!
5度目の登場、カメラマンの石井です。
アリゾナ出張も野球でいう9回の攻防に入ってまいりました。ようやく帰国の途に着きます。先週までのような恐ろしい寒さもなく、アリゾナにも本格的な春が到来です。春めいてるからなのかはわかりませんが、先日スーパーでお酒を買おうとウィスキー売り場に行くと、中年のオッサンが私の真隣でウイスキーを万引きするのを発見。「やめときなさい」とかっこよく諌めることができればいいのでしょうが、ここはアメリカ。注意して返り討ちにあうのが怖くて、ただただ呆然としていたところ、恰幅の良い女性がとっ捕まえてスーパーの事務所の方へ消えていきました。テレビ番組の犯罪24時とか2時間サスペンスでしか見たことなかったけど、アメリカにも万引きGメンがおるねんなー。勘違いされないように気をつけなきゃいけませんね。絶対せーへんけど。
先日、大谷翔平選手が待ちに待ったオープン戦デビュー。エンゼルスのキャンプ地であるディアブロスタジアムには待ちかねたファンが大勢詰めかけていました。このディアブロスタジアム、アリゾナにある他のキャンプ地の球場と比べてもお世辞にもきれいとはいえません。巨大液晶がバックスクリーンにあるわけでもなく、いかにも古き良きアメリカ的な匂いのする球場です。スタジアム前ではジャズバンドが演奏するなど、アメリカ感満載です。
アメリカ国歌が流れ、いよいよ緊張感が高まります。エンゼルスに在籍し、殿堂入りしたウラジーミル・ゲレロ氏の始球式でオープン戦が始まりました。売り場には沢山の種類のビールや、球場内に持ち込んだ窯で焼かれたピザが売られ、それらを手に各々楽しそうにベースボールを堪能しています。
試合前にグッズ売り場を覗いてみると、大盛況でした。大谷選手ユニフォームのレプリカなどがエンゼルスのスター、トラウト選手の横に飾られたりしています。
中には「大谷翔平」と漢字で刺繍されたキャップも。これはさすがに日本では着用できまへんわ。買ってしまった日本の方、すいません。
トラウト選手とサーモン選手のサイン入りユニフォームも売ってました。この魚類ネームのユニフォーム、メチャ高いです。
球場を見渡してみるとさすがにトラウト選手のユニフォームを着用してる方が目立ちます。そんな中、大谷選手のユニフォームを着た子供が2人。この子たちの為にも大谷選手にはここアメリカで二刀流として大活躍してもらいたいものです。
帰りの飛行機を待つアリゾナの空港でこの原稿を書いています。
空港の手荷物検査で先輩に頼まれたウィスキーは機内に持ち込めず、空港のゴミ箱に捨てる羽目に。あー、もったいない。完全に自分のせいですけどね。最後の最後までアメリカは甘くないですわ。
英語がしゃべれない私にとって、アメリカは怖いところって印象が何処かにあったのですが、みなさん明るく親切で本当に楽しい日々でした。もうちょい物価が安ければ言うことないねんけどなー。あともう少しアメリカが近ければなー。腰痛持ちのオッサンには飛行機が辛いねんなー。帰国便のことを考えるとゾッとします。
こんな拙い文章を読んでいただいた皆様、ただただ感謝しかありません。今回は私が筆を執りましたが、日刊ゲンダイにはオッサンカメラマンが何人もいますので、次回作「アマゾンの密林を行く」にも乞うご期待(嘘です)。 短い間でしたが本当にありがとうございました。