政治家に取り込まれる「番記者制度」は廃止したほうがいい

ジャーナリズム論、組織論、サラリーマン論などさまざまな読み方ができるが、著者に一番聞きたいのは、「大新聞は権力の監視をやめたのか。なぜ権力に忖度するようになってしまったのか」──。劣化と凋落著しい大メディアの病巣を探った。 (聞き手=小塚かおる) (2022年6月30日収録)

▽さめじま・ひろし 1971年兵庫県神戸市生まれ。京都大学法学部卒。94年朝日新聞入社。つくば、水戸、浦和の各支局を経て、99年から政治部。菅直人、竹中平蔵、古賀誠、与謝野馨、町村信孝ら与野党政治家を幅広く担当し、2010年に政治部次長(デスク)。12年に調査報道に専従する特別報道部デスクとなり、翌年「手抜き除染」報道で新聞協会賞受賞。14年に福島原発事故を巡る「吉田調書」報道で解任される。21年に退社してウェブメディア「SAMEJIMA TIMES」を創刊、全文を無料公開。ユーチューブでも政治解説を発信している。