<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	
	xmlns:georss="http://www.georss.org/georss"
	xmlns:geo="http://www.w3.org/2003/01/geo/wgs84_pos#"
	 xmlns:gnf="https://feed.gunosy.com/ns"
 xmlns:media="http://search.yahoo.com/mrss/"
>

<channel>
	<title>目次ほたる - Moment日刊ゲンダイ</title>
	<atom:link href="https://moment.nikkan-gendai.com/artists/writer_category/hotarumetsugi/feed" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>https://moment.nikkan-gendai.com</link>
	<description>日刊ゲンダイ「MOMENT」の最新記事フィードです。</description>
	<lastBuildDate>Thu, 02 Feb 2023 00:17:52 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>
	hourly	</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>
	1	</sy:updateFrequency>
	<generator>https://wordpress.org/?v=6.4.8</generator>
<site xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">142809482</site><image><url>https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/themes/moment/img/common/moment120.png</url><title>Moment日刊ゲンダイ</title><link>https://moment.nikkan-gendai.com</link></image>
<gnf:wide_image_link>https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/themes/moment/img/common/moment200.png</gnf:wide_image_link>
	<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#５０</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/43738</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 10 Nov 2021 07:59:59 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=43738</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の５０回目、１年半続いたこちらの連載もいよいよ最終回です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.1.jpg" alt=""></figure><p>２０２０年７月に始まった当連載「記憶のはしっこ」は、ついに５０回目を迎えた。</p>
<p>「カメラ初心者が毎週写真を撮り続けたらどんな変化が起こるだろうか」</p>
<p>そんな実験的に始まったこの連載は今回をもって最終回となる。</p>
<p>丸々1年と半年弱をかけて山ほど撮った写真を眺めながら、最終回はどんな連載にしようかと悩んだ結果、最後らしく今まで撮った写真を振り返ることにした。</p>
<p> </p>
<p>記憶のはしっこ５０回分の軌跡を読者のみなさんもぜひ一緒にたどってほしい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.2.jpg" alt=""></figure><p>この連載が始まったのは、ちょうど新型コロナウイルスが日本に到来し、まだなんとなく対岸の火事だったコロナ禍の驚異が徐々に現実味を帯びてきたころだった。</p>
<p>７月のうだるような日差しが降り注ぐなか、熱気のこもるマスクに鬱陶しさを感じながら慣れない手付きでシャッターを切っていたのをよく覚えている。</p>
<p>それが今になってみれば、マスクをしてソーシャルディスタンスをとるのが当たり前の世界が訪れているのだから、１年もあれば世界はがらりと変わってしまうのだと知った。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.3.jpg" alt=""></figure><p>最終回の原稿を作るにあたって、まだなにをどう撮っていいかもわからなかった初期のころの写真を見ていると、我ながらあまりの下手さに卒倒しそうになった。</p>
<p>当時は下手どころか、「初心者にしては上手じゃない？」と得意げにすらなっていたので、現実を知らないとは本当に幸せなことである。今はもう少しマシになっていることを願うばかりだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.4.jpg" alt=""></figure><p>けれど、下手は下手なりに目の前の光景を必死になって捉えようとしていた懸命さが写真からなんとなく伝わってくるのは、発見の１つだった。</p>
<p>カメラを持ち始めたころはとにかく写真を撮るのが楽しくて、深いことは考えずにバシバシと撮っていたように思える。</p>
<p>きっと今の私には見えなくなってしまったような些細な日常のきらめきが目に映っていたんじゃないかと思うのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.5.jpg" alt=""></figure><p>写真は自分が対峙した光景を、その記憶や解釈を織り交ぜて未来に残せる媒体だ。</p>
<p>だからこそ他者から見て上等な写真には見えなかったとしても、写真に自分の伝えたかったメッセージが残っていて、後で見返したときに記憶がよみがえってくるのなら、それで充分なのではないかと思った。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.6.jpg" alt=""></figure><p>この連載を始めたばかりの頃は、極端に言うと「写真は誰かに見せるためのものなのだから、上手さがすべてだ」と考えている節があった。</p>
<p>しかし、刹那を一生残せる写真の価値は、そんなことでは決まらないと今だから思える。</p>
<p>拙いながらも、カメラを通して必死に世界と向き合おうとしていた過去の自分がそう教えてくれた気がするのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.7.jpg" alt=""></figure><p>「いい写真とはどんな写真だろうか」</p>
<p>今の自分にそう問うとするのならば、きっと「見たときに記憶が鮮明によみがえり、またその記憶や感覚の一端が観賞者に伝わる写真」だと答えると思う。</p>
<p>私がこの連載を通してやりたかったことは、読者のみなさんと一緒に写真を通して記憶のはしっことはしっこを繋ぎ合わせることだった。</p>
<p>こうして写真を並べてみると、自分のやりたかったことがほんの少しでも実現できたのではないだろうかと思う。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.8.jpg" alt=""></figure><p>ここからはそれぞれの写真について紹介したい。</p>
<p> </p>
<p>題名「星色の木陰」</p>
<p>写真に題名をつける習慣はないので、名前のある写真は少ないのだが、この写真は題名も含めて１年半のうちに撮れたもののなかでも特に気に入っている。</p>
<p>この写真を見てくれた知人に「今まで見た金木犀の写真のなかで１番好きだ」と言ってもらえて、嬉しかった。</p>
<p>誰かの１番になれることなんて滅多にないのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.9.jpg" alt=""></figure><p>題名「青いドレス」</p>
<p>なんてことのない風景にも、発想を加えれば物語が生まれるのだと学んだ１枚だった。</p>
<p>カーブミラーが嬉しそうに見えるだなんて、写真をやっていなかったら得られなかった体験だろう。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.10.jpg" alt=""></figure><p>そういえば、１年半のうちに家族が３匹も増えた。</p>
<p>昔から保護猫と縁があるのか実家にも元捨て猫が２匹いて、うちに住む猫たちもみんな保護猫だ。</p>
<p>写真に写っているのは、最初に迎えた長女猫である。</p>
<p>知人が住んでいるマンションの駐車場に捨てられて、ガリガリにやせ細っていたところを引き取った。交通事故にでも遭ったのかしっぽの骨が折れていて、今でも排泄障害を抱えている。</p>
<p>この写真はまだうちに来たばかりでこちらを警戒しているころだが、今ではキャットフードをもりもりと食べて育った立派なお腹をたずさえて、寒いときだけ膝に乗ってくるふてぶてしい猫に成長した。</p>
<p>他の２匹の写真も連載内にのせているので、猫好きの方はぜひさかのぼって見てみてほしい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.11.jpg" alt=""></figure><p>連載中にポートレート撮影にも挑戦したくて、SNSを通じて被写体になってくれる人を募ったところ、なんと赤ちゃんのお父さんから「息子を撮ってほしい」と連絡をいただいた。</p>
<p>ただでさえ人を撮った経験が少ないのに、赤ちゃんを撮るなんて大丈夫だろうかと心配になったが、ご両親の協力の元なんとか撮影できた。しかし、思ったよりも上手くは撮れなくて、人を撮る難しさを改めて感じた回となった。</p>
<p>ご両親に抱きかかえられて嬉しそうにしている彼の姿を見て、自分もこんなふうに愛されて育ってきたのかと、感慨深くなったのをよく覚えている。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.12.jpg" alt=""></figure><p>写真を撮っているうちに季節の変化をよりはっきりと感じられるようになった。</p>
<p>というのも、できるだけ季節を感じられるような写真を撮るために身の回りで変化を探す習慣が付いたのだ。</p>
<p>春になると近所の空き地に咲いている雑草のなかからタンポポの花が顔をのぞかせたり、夏になると野山に鮮やかな新緑が芽吹きだしたり、秋になると公園のイチョウ並木が美しい黄色に包まれたり。</p>
<p>それまでは何も考えずに見ていた光景が、急に意味を持って視界に映るようになった。</p>
<p>「撮りたい」と思う気持ちは、きっと世界を広げてくれるのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.13.jpg" alt=""></figure><p>こちらは私のぎこちない撮影に付き合ってくださった、かのうさん。</p>
<p>連載の中でも数少ないポートレートを撮らせていただいた方の一人だ。</p>
<p>かのうさんはモノクロフィルムで写真を撮る方で、私も被写体として何度か撮ってもらったことがある。</p>
<p>今までは映る側ばかりだったから、自分が撮る側にまわるのはなんだか不思議な感覚だった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.14.jpg" alt=""></figure><p>今は誰もがスマホを持ち、簡単に写真を撮れる時代となっている。</p>
<p>SNSでいいねが付くインスタ映えな写真も、アプリを使った自撮りも、友達や家族と撮る集合写真も、自分だけで楽しむための思い出写真も、誰しも写真フォルダを開けば色とりどりの写真が並んでいるだろう。</p>
<p> </p>
<p>そんな時代だからこそ、ちょっと意識的に「自分の撮りたい写真」を見つけようと周囲を見回す時間は、きっと人生に新しい発見をもたらしてくれるはずだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.15.jpg" alt=""></figure><p>私はこの連載がなければ、写真にこんなに夢中になることはなかった。</p>
<p> </p>
<p>写真に出会うきっかけはそれぞれだけれど、一度写真へ歩み寄れば、</p>
<p>次は写真のほうから新しい場所、新しい人、新しい気持ちに出会わせてくれる。</p>
<p> </p>
<p>願わくば、私が撮り続けてきた５０回分の記憶のはしっこが、そんな誰かの出会いのきっかけになれば嬉しいと思うばかりだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.16.jpg" alt=""></figure><p>最後になりますが、連載にあたってたくさんのお力添えをいただいた皆さまにお礼を言わせてください。</p>
<p>毎週原稿を編集・入稿してくださった日刊ゲンダイの担当さま、撮影に付き合ってくださった皆さま、プロフィール写真を撮影してくださったカメラマンの皆さま、特別企画にご協力いただいた皆さま、そして最後まで連載にお付き合いいただいた読者の皆さま。</p>
<p>心より感謝申し上げます。</p>
<p> </p>
<p>これからもその魅力に心を揺さぶられながら、写真に向き合って参りますので、どうぞよろしくお願いします。</p>
<p> </p>
<p>目次ほたる</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：Canon EOS M200・Canon EOS Kiss M2・FUJIFILM X-T30・フィルムカメラ</h2>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の５０回目、１年半続いたこちらの連載もいよいよ最終回です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.1.jpg" alt=""></figure><p>２０２０年７月に始まった当連載「記憶のはしっこ」は、ついに５０回目を迎えた。</p>
<p>「カメラ初心者が毎週写真を撮り続けたらどんな変化が起こるだろうか」</p>
<p>そんな実験的に始まったこの連載は今回をもって最終回となる。</p>
<p>丸々1年と半年弱をかけて山ほど撮った写真を眺めながら、最終回はどんな連載にしようかと悩んだ結果、最後らしく今まで撮った写真を振り返ることにした。</p>
<p> </p>
<p>記憶のはしっこ５０回分の軌跡を読者のみなさんもぜひ一緒にたどってほしい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.2.jpg" alt=""></figure><p>この連載が始まったのは、ちょうど新型コロナウイルスが日本に到来し、まだなんとなく対岸の火事だったコロナ禍の驚異が徐々に現実味を帯びてきたころだった。</p>
<p>７月のうだるような日差しが降り注ぐなか、熱気のこもるマスクに鬱陶しさを感じながら慣れない手付きでシャッターを切っていたのをよく覚えている。</p>
<p>それが今になってみれば、マスクをしてソーシャルディスタンスをとるのが当たり前の世界が訪れているのだから、１年もあれば世界はがらりと変わってしまうのだと知った。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.3.jpg" alt=""></figure><p>最終回の原稿を作るにあたって、まだなにをどう撮っていいかもわからなかった初期のころの写真を見ていると、我ながらあまりの下手さに卒倒しそうになった。</p>
<p>当時は下手どころか、「初心者にしては上手じゃない？」と得意げにすらなっていたので、現実を知らないとは本当に幸せなことである。今はもう少しマシになっていることを願うばかりだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.4.jpg" alt=""></figure><p>けれど、下手は下手なりに目の前の光景を必死になって捉えようとしていた懸命さが写真からなんとなく伝わってくるのは、発見の１つだった。</p>
<p>カメラを持ち始めたころはとにかく写真を撮るのが楽しくて、深いことは考えずにバシバシと撮っていたように思える。</p>
<p>きっと今の私には見えなくなってしまったような些細な日常のきらめきが目に映っていたんじゃないかと思うのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.5.jpg" alt=""></figure><p>写真は自分が対峙した光景を、その記憶や解釈を織り交ぜて未来に残せる媒体だ。</p>
<p>だからこそ他者から見て上等な写真には見えなかったとしても、写真に自分の伝えたかったメッセージが残っていて、後で見返したときに記憶がよみがえってくるのなら、それで充分なのではないかと思った。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.6.jpg" alt=""></figure><p>この連載を始めたばかりの頃は、極端に言うと「写真は誰かに見せるためのものなのだから、上手さがすべてだ」と考えている節があった。</p>
<p>しかし、刹那を一生残せる写真の価値は、そんなことでは決まらないと今だから思える。</p>
<p>拙いながらも、カメラを通して必死に世界と向き合おうとしていた過去の自分がそう教えてくれた気がするのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.7.jpg" alt=""></figure><p>「いい写真とはどんな写真だろうか」</p>
<p>今の自分にそう問うとするのならば、きっと「見たときに記憶が鮮明によみがえり、またその記憶や感覚の一端が観賞者に伝わる写真」だと答えると思う。</p>
<p>私がこの連載を通してやりたかったことは、読者のみなさんと一緒に写真を通して記憶のはしっことはしっこを繋ぎ合わせることだった。</p>
<p>こうして写真を並べてみると、自分のやりたかったことがほんの少しでも実現できたのではないだろうかと思う。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.8.jpg" alt=""></figure><p>ここからはそれぞれの写真について紹介したい。</p>
<p> </p>
<p>題名「星色の木陰」</p>
<p>写真に題名をつける習慣はないので、名前のある写真は少ないのだが、この写真は題名も含めて１年半のうちに撮れたもののなかでも特に気に入っている。</p>
<p>この写真を見てくれた知人に「今まで見た金木犀の写真のなかで１番好きだ」と言ってもらえて、嬉しかった。</p>
<p>誰かの１番になれることなんて滅多にないのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.9.jpg" alt=""></figure><p>題名「青いドレス」</p>
<p>なんてことのない風景にも、発想を加えれば物語が生まれるのだと学んだ１枚だった。</p>
<p>カーブミラーが嬉しそうに見えるだなんて、写真をやっていなかったら得られなかった体験だろう。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.10.jpg" alt=""></figure><p>そういえば、１年半のうちに家族が３匹も増えた。</p>
<p>昔から保護猫と縁があるのか実家にも元捨て猫が２匹いて、うちに住む猫たちもみんな保護猫だ。</p>
<p>写真に写っているのは、最初に迎えた長女猫である。</p>
<p>知人が住んでいるマンションの駐車場に捨てられて、ガリガリにやせ細っていたところを引き取った。交通事故にでも遭ったのかしっぽの骨が折れていて、今でも排泄障害を抱えている。</p>
<p>この写真はまだうちに来たばかりでこちらを警戒しているころだが、今ではキャットフードをもりもりと食べて育った立派なお腹をたずさえて、寒いときだけ膝に乗ってくるふてぶてしい猫に成長した。</p>
<p>他の２匹の写真も連載内にのせているので、猫好きの方はぜひさかのぼって見てみてほしい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.11.jpg" alt=""></figure><p>連載中にポートレート撮影にも挑戦したくて、SNSを通じて被写体になってくれる人を募ったところ、なんと赤ちゃんのお父さんから「息子を撮ってほしい」と連絡をいただいた。</p>
<p>ただでさえ人を撮った経験が少ないのに、赤ちゃんを撮るなんて大丈夫だろうかと心配になったが、ご両親の協力の元なんとか撮影できた。しかし、思ったよりも上手くは撮れなくて、人を撮る難しさを改めて感じた回となった。</p>
<p>ご両親に抱きかかえられて嬉しそうにしている彼の姿を見て、自分もこんなふうに愛されて育ってきたのかと、感慨深くなったのをよく覚えている。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.12.jpg" alt=""></figure><p>写真を撮っているうちに季節の変化をよりはっきりと感じられるようになった。</p>
<p>というのも、できるだけ季節を感じられるような写真を撮るために身の回りで変化を探す習慣が付いたのだ。</p>
<p>春になると近所の空き地に咲いている雑草のなかからタンポポの花が顔をのぞかせたり、夏になると野山に鮮やかな新緑が芽吹きだしたり、秋になると公園のイチョウ並木が美しい黄色に包まれたり。</p>
<p>それまでは何も考えずに見ていた光景が、急に意味を持って視界に映るようになった。</p>
<p>「撮りたい」と思う気持ちは、きっと世界を広げてくれるのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.13.jpg" alt=""></figure><p>こちらは私のぎこちない撮影に付き合ってくださった、かのうさん。</p>
<p>連載の中でも数少ないポートレートを撮らせていただいた方の一人だ。</p>
<p>かのうさんはモノクロフィルムで写真を撮る方で、私も被写体として何度か撮ってもらったことがある。</p>
<p>今までは映る側ばかりだったから、自分が撮る側にまわるのはなんだか不思議な感覚だった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.14.jpg" alt=""></figure><p>今は誰もがスマホを持ち、簡単に写真を撮れる時代となっている。</p>
<p>SNSでいいねが付くインスタ映えな写真も、アプリを使った自撮りも、友達や家族と撮る集合写真も、自分だけで楽しむための思い出写真も、誰しも写真フォルダを開けば色とりどりの写真が並んでいるだろう。</p>
<p> </p>
<p>そんな時代だからこそ、ちょっと意識的に「自分の撮りたい写真」を見つけようと周囲を見回す時間は、きっと人生に新しい発見をもたらしてくれるはずだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.15.jpg" alt=""></figure><p>私はこの連載がなければ、写真にこんなに夢中になることはなかった。</p>
<p> </p>
<p>写真に出会うきっかけはそれぞれだけれど、一度写真へ歩み寄れば、</p>
<p>次は写真のほうから新しい場所、新しい人、新しい気持ちに出会わせてくれる。</p>
<p> </p>
<p>願わくば、私が撮り続けてきた５０回分の記憶のはしっこが、そんな誰かの出会いのきっかけになれば嬉しいと思うばかりだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/50_no.16.jpg" alt=""></figure><p>最後になりますが、連載にあたってたくさんのお力添えをいただいた皆さまにお礼を言わせてください。</p>
<p>毎週原稿を編集・入稿してくださった日刊ゲンダイの担当さま、撮影に付き合ってくださった皆さま、プロフィール写真を撮影してくださったカメラマンの皆さま、特別企画にご協力いただいた皆さま、そして最後まで連載にお付き合いいただいた読者の皆さま。</p>
<p>心より感謝申し上げます。</p>
<p> </p>
<p>これからもその魅力に心を揺さぶられながら、写真に向き合って参りますので、どうぞよろしくお願いします。</p>
<p> </p>
<p>目次ほたる</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：Canon EOS M200・Canon EOS Kiss M2・FUJIFILM X-T30・フィルムカメラ</h2>]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">43738</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-2.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:13:51 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４９</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/43443</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 03 Nov 2021 07:59:54 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=43443</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４９回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.1.jpg" alt=""></figure><p><a href="https://moment.nikkan-gendai.com/artists/43268">前回</a>の箱根早朝撮影を終えてから、私はすぐ近くにあるポーラ美術館へと向かった。</p>
<p> </p>
<p>ポーラ美術館は箱根の山の上にある、まさに自然とアートが共存している場所だ。</p>
<p>「アートの森で、響きあう。」を理念に、建物自体も鬱蒼と茂る森に溶け込むよう設計されており、一歩踏み入れるだけで都会の美術館では味わえないような凛とした空気感に触れられる。</p>
<p>初めて訪れてからというものの私はその独特な空間に夢中になり、何度もまた行きたいと思っていたが、コロナ禍もあって遠出が難しかったので、今回は2年ぶりの再訪だ。</p>
<p> </p>
<p>胸をときめかせながら到着したはいいが、時刻はまだ朝の７時。開館時間は９時だったので、仕方なく車内で仮眠を取りながら待つことにした。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.2.jpg" alt=""></figure><p>今回ポーラ美術館に訪れたのは、どうしても行きたかった展示があったからだ。</p>
<p>その展示が、「ロニ・ホーン：水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」だ。</p>
<p>ロニ・ホーンはニューヨーク在住のアーティストで、写真、彫刻、ドローイング、本など様々な形で作品を発表している。自然や孤独と向き合うような作品が印象的らしい。</p>
<p>らしい、というのは私自身ロニ・ホーンのことをこの展示を通じて初めて知ったのだ。</p>
<p>知人のイラストレーターさんがたまたまInstagramにこの展示に行った写真をのせているのを見て興味を持ち、自分の目で見てみたいと思った。恐れ多いが、ロニ・ホーンの作品になんとなくシンパシーを感じたのかもしれない。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.3.jpg" alt=""></figure><p>実際に展示を見て、やっぱり訪れて大正解だと思った。</p>
<p>ロニ・ホーンは作品を作りながら、人里離れたアイスランド中をくまなく旅をしてまわり、そのなかで見つけた自然の姿や自分自身の孤独と向き合ったのが作品に強く影響を与えたという。</p>
<p> </p>
<p>たしかに作品１つ１つのなかに自己との対話、自然との対話、人間という生き物との対話が感じられ、自分がどこまでも続く孤独のなかに引き込まれるような感覚になった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.4.jpg" alt=""></figure><p>孤独といっても、それは恐ろしいものではなく、冬のよく晴れた朝の冷たい空気のように澄み切っていて、一陣の風が心のなかを吹き抜けて、なにもかもまっさらな景色にするような心地よさがあった。</p>
<p>作品の詳しい内容は、ぜひ実際に展示へ行って確かめてみてほしい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.5.jpg" alt=""></figure><p>ポーラ美術館には、建物の周りをぐるりと囲むように作られた遊歩道があり、そこでもアートを楽しむことができる。</p>
<p>森のなかへと続く整備された道を歩いていけば、作品たちが木と木の間でまるで最初からそこにあったかのように展示されているのだ。</p>
<p>写真は、そんな遊歩道で見つけたロニ・ホーンの展示である。</p>
<p>大きなガラスの器にたっぷりと張られた水。風が吹けば水面は優しくたゆたう。</p>
<p>人の心のような作品だった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.6.jpg" alt=""></figure><p>写真には撮らなかったが、ロニ・ホーンの展示のほかに印象派モネのコレクション展も開かれていた。</p>
<p>モネは大好きな画家なので楽しみに展示を眺めていると、自分のなかで発見があった。</p>
<p>写真を始めてから、風景画を見るのが以前よりも楽しくなったように思うのだ。</p>
<p>以前も嫌いではなかったのだが、絵の見方がわからず、正直「きれいな絵だなぁ」くらいの月並みな感想しか思い浮かばなかった。</p>
<p>それが今は、「こんな構図であの風景が撮れたら楽しいな」「この状況をこんな風に描くんだ！」「空気の層のようなものを感じる絵だな」といったように、以前とは違った視点で風景画を楽しめるようになった。</p>
<p>きっと写真を撮るようになって、風景を画角におさめながらよく観察する習慣ができたからか、書き手の立場になって観賞できるようになったのかもしれない。</p>
<p>最近は美術館の絵を見て「もしも彼ら芸術家が現代のカメラを持ったら、どんな写真を撮るのだろうか」と想像して楽しんでいる。</p>
<p>稀代の画家たちは、きっと普通の人よりももっと研ぎ澄まされた感覚で世界を見ていたのだろう。</p>
<p>そんな彼らの感性が写真という媒体に乗っかったとき、どんな化学反応を起こすのかぜひ見てみたかった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.7.jpg" alt=""></figure><p>そういえば、観光ついでに中禅寺湖で人生初のスワンボートに乗った。</p>
<p>そもそも海だとか湖だとか、水がたくさんある場所はなんとなく怖くて好きではないのだが、たまには刺激のある体験をしなくてはと思い、挑戦してみたのだ。</p>
<p> </p>
<p>一生懸命に漕ぎながら、必死になって遠くのほうまでボートを進める。</p>
<p>すると、今まで感じたことのないような気持ちのいい風が吹いてくるので、思わず漕ぐ足を止めた。風が湖の水分を含んでいるのか、心のなかのわだかまりをすべて取り払って、清々しさでいっぱいにするようなその心地よさに、水上と陸上ではこうも感じ方が違うのかとびっくりした。</p>
<p> </p>
<p>普段やらないことに挑戦しようなんて気分にさせてくれるのも、旅の良さの１つかもしれない。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.8.jpg" alt=""></figure><p>さすがに疲れたので、その日は旅館に泊まった。</p>
<p>気持ちのいい朝日が差し込んでくる部屋だったので、飲んでいた三ツ矢サイダーの瓶とともにシャッターを切った一枚だ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：Canon EOS Kiss M2・FUJIFILM X-T30・フィルムカメラ</h2>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４９回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.1.jpg" alt=""></figure><p><a href="https://moment.nikkan-gendai.com/artists/43268">前回</a>の箱根早朝撮影を終えてから、私はすぐ近くにあるポーラ美術館へと向かった。</p>
<p> </p>
<p>ポーラ美術館は箱根の山の上にある、まさに自然とアートが共存している場所だ。</p>
<p>「アートの森で、響きあう。」を理念に、建物自体も鬱蒼と茂る森に溶け込むよう設計されており、一歩踏み入れるだけで都会の美術館では味わえないような凛とした空気感に触れられる。</p>
<p>初めて訪れてからというものの私はその独特な空間に夢中になり、何度もまた行きたいと思っていたが、コロナ禍もあって遠出が難しかったので、今回は2年ぶりの再訪だ。</p>
<p> </p>
<p>胸をときめかせながら到着したはいいが、時刻はまだ朝の７時。開館時間は９時だったので、仕方なく車内で仮眠を取りながら待つことにした。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.2.jpg" alt=""></figure><p>今回ポーラ美術館に訪れたのは、どうしても行きたかった展示があったからだ。</p>
<p>その展示が、「ロニ・ホーン：水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」だ。</p>
<p>ロニ・ホーンはニューヨーク在住のアーティストで、写真、彫刻、ドローイング、本など様々な形で作品を発表している。自然や孤独と向き合うような作品が印象的らしい。</p>
<p>らしい、というのは私自身ロニ・ホーンのことをこの展示を通じて初めて知ったのだ。</p>
<p>知人のイラストレーターさんがたまたまInstagramにこの展示に行った写真をのせているのを見て興味を持ち、自分の目で見てみたいと思った。恐れ多いが、ロニ・ホーンの作品になんとなくシンパシーを感じたのかもしれない。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.3.jpg" alt=""></figure><p>実際に展示を見て、やっぱり訪れて大正解だと思った。</p>
<p>ロニ・ホーンは作品を作りながら、人里離れたアイスランド中をくまなく旅をしてまわり、そのなかで見つけた自然の姿や自分自身の孤独と向き合ったのが作品に強く影響を与えたという。</p>
<p> </p>
<p>たしかに作品１つ１つのなかに自己との対話、自然との対話、人間という生き物との対話が感じられ、自分がどこまでも続く孤独のなかに引き込まれるような感覚になった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.4.jpg" alt=""></figure><p>孤独といっても、それは恐ろしいものではなく、冬のよく晴れた朝の冷たい空気のように澄み切っていて、一陣の風が心のなかを吹き抜けて、なにもかもまっさらな景色にするような心地よさがあった。</p>
<p>作品の詳しい内容は、ぜひ実際に展示へ行って確かめてみてほしい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.5.jpg" alt=""></figure><p>ポーラ美術館には、建物の周りをぐるりと囲むように作られた遊歩道があり、そこでもアートを楽しむことができる。</p>
<p>森のなかへと続く整備された道を歩いていけば、作品たちが木と木の間でまるで最初からそこにあったかのように展示されているのだ。</p>
<p>写真は、そんな遊歩道で見つけたロニ・ホーンの展示である。</p>
<p>大きなガラスの器にたっぷりと張られた水。風が吹けば水面は優しくたゆたう。</p>
<p>人の心のような作品だった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.6.jpg" alt=""></figure><p>写真には撮らなかったが、ロニ・ホーンの展示のほかに印象派モネのコレクション展も開かれていた。</p>
<p>モネは大好きな画家なので楽しみに展示を眺めていると、自分のなかで発見があった。</p>
<p>写真を始めてから、風景画を見るのが以前よりも楽しくなったように思うのだ。</p>
<p>以前も嫌いではなかったのだが、絵の見方がわからず、正直「きれいな絵だなぁ」くらいの月並みな感想しか思い浮かばなかった。</p>
<p>それが今は、「こんな構図であの風景が撮れたら楽しいな」「この状況をこんな風に描くんだ！」「空気の層のようなものを感じる絵だな」といったように、以前とは違った視点で風景画を楽しめるようになった。</p>
<p>きっと写真を撮るようになって、風景を画角におさめながらよく観察する習慣ができたからか、書き手の立場になって観賞できるようになったのかもしれない。</p>
<p>最近は美術館の絵を見て「もしも彼ら芸術家が現代のカメラを持ったら、どんな写真を撮るのだろうか」と想像して楽しんでいる。</p>
<p>稀代の画家たちは、きっと普通の人よりももっと研ぎ澄まされた感覚で世界を見ていたのだろう。</p>
<p>そんな彼らの感性が写真という媒体に乗っかったとき、どんな化学反応を起こすのかぜひ見てみたかった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.7.jpg" alt=""></figure><p>そういえば、観光ついでに中禅寺湖で人生初のスワンボートに乗った。</p>
<p>そもそも海だとか湖だとか、水がたくさんある場所はなんとなく怖くて好きではないのだが、たまには刺激のある体験をしなくてはと思い、挑戦してみたのだ。</p>
<p> </p>
<p>一生懸命に漕ぎながら、必死になって遠くのほうまでボートを進める。</p>
<p>すると、今まで感じたことのないような気持ちのいい風が吹いてくるので、思わず漕ぐ足を止めた。風が湖の水分を含んでいるのか、心のなかのわだかまりをすべて取り払って、清々しさでいっぱいにするようなその心地よさに、水上と陸上ではこうも感じ方が違うのかとびっくりした。</p>
<p> </p>
<p>普段やらないことに挑戦しようなんて気分にさせてくれるのも、旅の良さの１つかもしれない。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/49_no.8.jpg" alt=""></figure><p>さすがに疲れたので、その日は旅館に泊まった。</p>
<p>気持ちのいい朝日が差し込んでくる部屋だったので、飲んでいた三ツ矢サイダーの瓶とともにシャッターを切った一枚だ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：Canon EOS Kiss M2・FUJIFILM X-T30・フィルムカメラ</h2>]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">43443</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/11/dd52a09052c43a346491162c23540598.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:14:14 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４８</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/43268</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 27 Oct 2021 07:59:30 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=43268</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４８回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.1.jpg" alt=""></figure><p>秋の風物詩といえばなんだろうか。そう、ススキである。</p>
<p>割とそこらじゅうに生えている草なのに、秋になるとどうして、ススキがこんなにも特別に見えるのだろう。</p>
<p>道端でススキを見つけると「あ！ススキだ！」と思ってしまうし、部屋に一本飾っておくだけでちょっとおしゃれな空気感を出せる。</p>
<p>秋の魔法にかかると、途端にススキは特別な植物へと変わるのだ。あと、調べてみると実は秋の七草の一つらしい。</p>
<p> </p>
<p>そこで今回は、ススキの撮影に行ってきた。</p>
<p>向かったのは、箱根・仙石原すすき草原。</p>
<p>関東一の規模を誇るススキの名所として知られており、絶好の撮影スポットだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.2.jpg" alt=""></figure><p>この連載が始まってから、挑戦してみたかったことがある。</p>
<p>それが、早朝撮影だった。まだ日が出る前に撮影現場に向かい、日の出と共に撮影を始める。そんなどこかのドキュメンタリー映像で観たような撮影を、一度してみたかったのだ。</p>
<p>しかし、なにを隠そう早起きが大の苦手である。</p>
<p>朝は時間が許す限り寝ていたいし、特に最近は寒くなってきたので、本当は昼過ぎまでおふとんの中でぬくぬくとカラダの隅から隅までを温めておきたい気持ちなのだ。</p>
<p>しかし、やると決めたら逃げる道はない。早朝撮影、いざ出陣である。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.3.jpg" alt=""></figure><p>挑戦すると決めたものの、そもそも自分がそんな早くに起きられるはずがないと悲しい確信を抱いていたので、早起きは諦めて、徹夜を選ぶことにした。</p>
<p>そのため、夜中の１時に出発し、そのまま２時間ほどかけて車で仙石原すすき草原へ向かった。</p>
<p>車の外は時間が経つにつれ気温が下がっていき、車内もだんだんと冷え込んでいく。私はヒートテックとダウンジャケットを着込んで、分厚い靴下を履き、さらに手には温かいコーンポタージュ缶を握って、万全の装備で長い夜を過ごした。</p>
<p>そうして箱根に到着したが、明け方までまだ２時間ほどあったので、車を止めて仮眠を取ることにする。</p>
<p>が、終始ススキ撮影のことで頭がいっぱいになり一種の興奮状態に陥ったせいか、全然眠れない。気持ちは今にも倒れるほど眠いのに、身体は眠れないという地獄の２時間を過ごして、結局一睡もせずに撮影に向かうこととなった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.4.jpg" alt=""></figure><p>午前５時ごろ、仙石原すすき草原。</p>
<p>東の空からゆっくりと昇りだした太陽が山に顔を隠しながらも、真っ暗な空に少しずつ色を乗せていく。西の空にはまだ明るい月が名残惜しそうな表情をしていた。</p>
<p>顔の皮膚がピンとつっぱるほど冷たい外気のなかでは、呼吸をするたびに澄んだ空気が肺の内側に滑り込んでいくのを感じられる。</p>
<p>そして、空と大地の間を分かつように、大きな手のひらを広げたススキ畑が皆いっせいに天を仰いでいた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.5.jpg" alt=""></figure><p>ひとたび朝日が差し込むと、ススキは金色に光り輝く。</p>
<p>細かな穂先に反射した光の粒が、砂金のように散らばった。</p>
<p>その姿に、思わず目を奪われる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.6.jpg" alt=""></figure><p>眠い目をこすりながら見た低く差す光に照らされた景色は、私がいままで見てきた世界とはまるで違っていて、自分が今この場所に立ち、生きていることが不思議と素晴らしいことのように思えた。</p>
<p>撮影を終え、車に戻って写真を見返したが、どの写真も自分が目の当たりにしたあの美しさの半分も写せていないことに毎度のことながら落ち込む。世界の美しさをまるごと写したみたいな写真を、いつか撮れるようになりたい。</p>
<p>しかし、いつもとは違う時間に撮影するだけで、こんなにも世界は違って見えるということが分かっただけでも、大きな発見だった。</p>
<p> </p>
<p>早朝撮影、なんとか完遂。このあと車内で爆睡したのは、言うまでもない。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：Canon EOS Kiss M2</h2>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４８回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.1.jpg" alt=""></figure><p>秋の風物詩といえばなんだろうか。そう、ススキである。</p>
<p>割とそこらじゅうに生えている草なのに、秋になるとどうして、ススキがこんなにも特別に見えるのだろう。</p>
<p>道端でススキを見つけると「あ！ススキだ！」と思ってしまうし、部屋に一本飾っておくだけでちょっとおしゃれな空気感を出せる。</p>
<p>秋の魔法にかかると、途端にススキは特別な植物へと変わるのだ。あと、調べてみると実は秋の七草の一つらしい。</p>
<p> </p>
<p>そこで今回は、ススキの撮影に行ってきた。</p>
<p>向かったのは、箱根・仙石原すすき草原。</p>
<p>関東一の規模を誇るススキの名所として知られており、絶好の撮影スポットだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.2.jpg" alt=""></figure><p>この連載が始まってから、挑戦してみたかったことがある。</p>
<p>それが、早朝撮影だった。まだ日が出る前に撮影現場に向かい、日の出と共に撮影を始める。そんなどこかのドキュメンタリー映像で観たような撮影を、一度してみたかったのだ。</p>
<p>しかし、なにを隠そう早起きが大の苦手である。</p>
<p>朝は時間が許す限り寝ていたいし、特に最近は寒くなってきたので、本当は昼過ぎまでおふとんの中でぬくぬくとカラダの隅から隅までを温めておきたい気持ちなのだ。</p>
<p>しかし、やると決めたら逃げる道はない。早朝撮影、いざ出陣である。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.3.jpg" alt=""></figure><p>挑戦すると決めたものの、そもそも自分がそんな早くに起きられるはずがないと悲しい確信を抱いていたので、早起きは諦めて、徹夜を選ぶことにした。</p>
<p>そのため、夜中の１時に出発し、そのまま２時間ほどかけて車で仙石原すすき草原へ向かった。</p>
<p>車の外は時間が経つにつれ気温が下がっていき、車内もだんだんと冷え込んでいく。私はヒートテックとダウンジャケットを着込んで、分厚い靴下を履き、さらに手には温かいコーンポタージュ缶を握って、万全の装備で長い夜を過ごした。</p>
<p>そうして箱根に到着したが、明け方までまだ２時間ほどあったので、車を止めて仮眠を取ることにする。</p>
<p>が、終始ススキ撮影のことで頭がいっぱいになり一種の興奮状態に陥ったせいか、全然眠れない。気持ちは今にも倒れるほど眠いのに、身体は眠れないという地獄の２時間を過ごして、結局一睡もせずに撮影に向かうこととなった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.4.jpg" alt=""></figure><p>午前５時ごろ、仙石原すすき草原。</p>
<p>東の空からゆっくりと昇りだした太陽が山に顔を隠しながらも、真っ暗な空に少しずつ色を乗せていく。西の空にはまだ明るい月が名残惜しそうな表情をしていた。</p>
<p>顔の皮膚がピンとつっぱるほど冷たい外気のなかでは、呼吸をするたびに澄んだ空気が肺の内側に滑り込んでいくのを感じられる。</p>
<p>そして、空と大地の間を分かつように、大きな手のひらを広げたススキ畑が皆いっせいに天を仰いでいた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.5.jpg" alt=""></figure><p>ひとたび朝日が差し込むと、ススキは金色に光り輝く。</p>
<p>細かな穂先に反射した光の粒が、砂金のように散らばった。</p>
<p>その姿に、思わず目を奪われる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/38_no.6.jpg" alt=""></figure><p>眠い目をこすりながら見た低く差す光に照らされた景色は、私がいままで見てきた世界とはまるで違っていて、自分が今この場所に立ち、生きていることが不思議と素晴らしいことのように思えた。</p>
<p>撮影を終え、車に戻って写真を見返したが、どの写真も自分が目の当たりにしたあの美しさの半分も写せていないことに毎度のことながら落ち込む。世界の美しさをまるごと写したみたいな写真を、いつか撮れるようになりたい。</p>
<p>しかし、いつもとは違う時間に撮影するだけで、こんなにも世界は違って見えるということが分かっただけでも、大きな発見だった。</p>
<p> </p>
<p>早朝撮影、なんとか完遂。このあと車内で爆睡したのは、言うまでもない。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：Canon EOS Kiss M2</h2>]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">43268</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/211bd7c9dfbfdd0e6a0cae4e71d0dc14.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:14:37 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４７</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/42538</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 06 Oct 2021 07:59:32 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=42538</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４７回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.1.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">コロナ禍が始まってから、家で料理をすることが格段に増えた。</span></p>
<p><span dir="LTR">以前は仕事が忙しく、コンビニのお弁当やスーパーのお惣菜で済ませることが多かったのだが、ここ２年はそういったものを食べることがめっきり減って、代わりに自炊するようになったのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">もともと料理は好きだったが時間や気持ちに余裕がないと、なかなか自分でおいしいものを作ろうとは思えない。</span></p>
<p><span dir="LTR">コンビニやスーパーで売られている食べ物のレベルは日に日に上がっていて、下手すると自分で作るよりおいしいことすらあるから、どうせ疲れているならそれで済ませてしまおうと思ってきたのだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、外出自粛でほとんど家にいるようになってから心の余裕ができたのか、料理をする気力がほぼ毎日湧くようになったのは、不幸中の幸いだと思う。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">毎日料理をするようになってから、気になることがあった。</span></p>
<p><span dir="LTR">料理を盛り付ける食器についてだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">美味しいごはんを食べるなら、素敵な食器に盛り付けたいと思うようになった。しかし、我が家にあるのは、量販店で売っているような無難な食器ばかり。悪くはないが、一生懸命作った料理をのせるのは、心なしか物足りなく感じる。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「食卓にすこしでも彩りを与えてくれる食器がほしい」</span></p>
<p><span dir="LTR">そう思って、栃木県芳賀郡にある益子町に行ってきた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.2.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">益子町は「益子焼」という陶器が有名で、街中の至るところに窯元や陶芸屋さんが並んでいる。</span></p>
<p><span dir="LTR">江戸時代末期から続く伝統工芸品である益子焼は、荒くゴツゴツとした土を素材とし、そこに漆黒や赤茶色などの釉薬（ゆうやく）</span><span dir="LTR">を流し込んで作る。重厚な色合いと肉厚な見た目が特徴的な陶器だ。</span></p>
<p><span dir="LTR">かつては焼き上がりの質感が荒々しいことから繊細な工芸品には不向きと言われ、主に壺や水瓶などとして作られていたらしいが、最近では茶碗や湯呑など日用的な食器も作られているようだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">益子町のカフェやレストランでは益子焼の食器で料理が出されており、実際に使ってみると、少しざらついた肌触りに温かみを感じて、とても気に入った。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.3.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">益子焼は「登り窯」と呼ばれる、かまぼこのような形状の窯で焼く。</span></p>
<p><span dir="LTR">最近ではガスを利用して焼く窯元も増えているらしいが、中には伝統的に薪を燃やして焼く窯元もあるそうだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.4.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">薪で焼いている登り窯の近くはモクモクとした煙に覆われていて、薪の焼ける香ばしい香りが漂ってくる。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.5.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">この日も暑いなか、腕まくりをした職人さんがせっせと益子焼を焼いている姿が見えた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">せっかくの益子町だったが、あまりにたくさんの食器が売られていたため、どの食器を買ったらいいか選びきれず、今回は小さな箸置きを２つ購入して帰ることにした。</span></p>
<p><span dir="LTR">次は必要な食器をリストアップして、計画的に探したいと思う。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.6.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">なぜか町中にヤギがいた。ヤギと陶器の町、益子町である。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.7.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">そういえば、益子町の近くにコスモス畑があることを思い出し、せっかくなのでコスモスも撮影してきた。まだ満開とまではいかなかったが、天気が良かったことが幸いだった。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.8.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">コスモスの和名は「秋桜」。秋晴れの下で揺れるその姿を撮影できて、大満足だ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：FUJIFILM X-T30</h2>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４７回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.1.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">コロナ禍が始まってから、家で料理をすることが格段に増えた。</span></p>
<p><span dir="LTR">以前は仕事が忙しく、コンビニのお弁当やスーパーのお惣菜で済ませることが多かったのだが、ここ２年はそういったものを食べることがめっきり減って、代わりに自炊するようになったのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">もともと料理は好きだったが時間や気持ちに余裕がないと、なかなか自分でおいしいものを作ろうとは思えない。</span></p>
<p><span dir="LTR">コンビニやスーパーで売られている食べ物のレベルは日に日に上がっていて、下手すると自分で作るよりおいしいことすらあるから、どうせ疲れているならそれで済ませてしまおうと思ってきたのだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、外出自粛でほとんど家にいるようになってから心の余裕ができたのか、料理をする気力がほぼ毎日湧くようになったのは、不幸中の幸いだと思う。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">毎日料理をするようになってから、気になることがあった。</span></p>
<p><span dir="LTR">料理を盛り付ける食器についてだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">美味しいごはんを食べるなら、素敵な食器に盛り付けたいと思うようになった。しかし、我が家にあるのは、量販店で売っているような無難な食器ばかり。悪くはないが、一生懸命作った料理をのせるのは、心なしか物足りなく感じる。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「食卓にすこしでも彩りを与えてくれる食器がほしい」</span></p>
<p><span dir="LTR">そう思って、栃木県芳賀郡にある益子町に行ってきた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.2.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">益子町は「益子焼」という陶器が有名で、街中の至るところに窯元や陶芸屋さんが並んでいる。</span></p>
<p><span dir="LTR">江戸時代末期から続く伝統工芸品である益子焼は、荒くゴツゴツとした土を素材とし、そこに漆黒や赤茶色などの釉薬（ゆうやく）</span><span dir="LTR">を流し込んで作る。重厚な色合いと肉厚な見た目が特徴的な陶器だ。</span></p>
<p><span dir="LTR">かつては焼き上がりの質感が荒々しいことから繊細な工芸品には不向きと言われ、主に壺や水瓶などとして作られていたらしいが、最近では茶碗や湯呑など日用的な食器も作られているようだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">益子町のカフェやレストランでは益子焼の食器で料理が出されており、実際に使ってみると、少しざらついた肌触りに温かみを感じて、とても気に入った。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.3.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">益子焼は「登り窯」と呼ばれる、かまぼこのような形状の窯で焼く。</span></p>
<p><span dir="LTR">最近ではガスを利用して焼く窯元も増えているらしいが、中には伝統的に薪を燃やして焼く窯元もあるそうだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.4.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">薪で焼いている登り窯の近くはモクモクとした煙に覆われていて、薪の焼ける香ばしい香りが漂ってくる。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.5.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">この日も暑いなか、腕まくりをした職人さんがせっせと益子焼を焼いている姿が見えた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">せっかくの益子町だったが、あまりにたくさんの食器が売られていたため、どの食器を買ったらいいか選びきれず、今回は小さな箸置きを２つ購入して帰ることにした。</span></p>
<p><span dir="LTR">次は必要な食器をリストアップして、計画的に探したいと思う。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.6.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">なぜか町中にヤギがいた。ヤギと陶器の町、益子町である。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.7.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">そういえば、益子町の近くにコスモス畑があることを思い出し、せっかくなのでコスモスも撮影してきた。まだ満開とまではいかなかったが、天気が良かったことが幸いだった。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/47_no.8.jpg" alt=""></figure><p><span dir="LTR">コスモスの和名は「秋桜」。秋晴れの下で揺れるその姿を撮影できて、大満足だ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：FUJIFILM X-T30</h2>]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">42538</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/10/samuneiru1111.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:15:02 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４６</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/42381</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 29 Sep 2021 07:59:17 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=42381</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４６回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.4.jpg" alt=""></figure><p>風が少しずつ冷気を帯び、秋の訪れを感じる。</p>
<p>このところ夏が忘れ物を取りに戻ったかのような暑さを感じることも多かったが、冷たい夜風が肌の上を滑って通りすぎるたびに、世界が秋の訪れを心待ちにしながら一枚一枚衣を羽織っているように思うのだ。</p>
<p> </p>
<p>秋の色といえば、赤や茶色、橙など暖色を思い浮かべる。</p>
<p>空の色も食べ物も草木の色も、少しばかりくすみを帯びるのが秋が生活にもたらす風情の一つだ。</p>
<p> </p>
<p>夏の終わりと秋の始まり、この二つの季節の橋渡しをするかのようにいっとう鮮やかに咲き誇るのが、彼岸花だ。</p>
<p>火花のように熱く、鮮血のように不吉に、まだ緑の残る野原を赤く染める花。</p>
<p>そんな彼岸花の姿を見ると、心から美しいと感じるのに、どこか切なくなる。</p>
<p> </p>
<p>そろそろ彼岸花が満開だと聞きつけて、「それは撮らねば！」と埼玉県幸手市にある権現堂公園へ彼岸花を撮影しに行ってきた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/samuneiru2.jpg" alt=""></figure><p>移動中の車窓から公園が見えてきてすぐに、彼岸花が満開であることがわかった。</p>
<p>道の端に真っ赤な絵の具を流し込んだかのように、遠目から見てもわかるくらいの赤が並んでいたのだ。本来は緑であるはずの道が驚くほど赤く染まり、晴天の下で波打っている。</p>
<p>それだけでも見応えのある光景だった。</p>
<p> </p>
<p>車から降りて近づいてみると、パチパチと火花を散らす線香花火のような特徴的な花の形が見えてくる。</p>
<p>遠くから見れば長いリボンのようにも見えた彼岸花だったが、その一本一本は空に向かって迷いなくまっすぐに伸びていて、何者とも群れない高潔さすら感じさせる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.3.jpg" alt=""></figure><p>デジタルカメラとは別にフィルムカメラも持ってきていたので、フィルムでも何枚か撮影してみた。デジタルカメラで撮るのも難しいというのに、フィルムカメラで撮るとなると余計に難しい。</p>
<p>大胆さにも繊細にも見える姿はどう写せばいいのか、そう考えているうちにも目の奥に満開の赤が染み付いてしまいそうだった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.1.jpg" alt=""></figure><p>そういえば、彼岸花の球根には毒があるらしい。</p>
<p>誤って食べれば死に至るような強い毒性があり、この毒がモグラやネズミなどを田畑に寄せ付けない効果を持つことから、昔の人はよくあぜ道に彼岸花を植えたそうだ。</p>
<p>見た目もさることながら、毒まで持っているなんて、人々が彼岸花に対してどこか不吉なイメージを持つのも頷ける。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.5.jpg" alt=""></figure><p>写真を撮り続けてきて最近になって気がついたのは、自分は人工的な町中より自然の多い場所を撮るほうが好きだということだ。</p>
<p>特に、木はいい。それも大きな木だ。美しく咲く花もいいが、大木を撮るときは心が洗われるようなさっぱりとした気持ちになる。</p>
<p>そうやって気持ちよく撮影できるお気に入りの被写体をあといくつ見つけられるか、楽しみだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.6.jpg" alt=""></figure><p>処分するのが面倒でほったらかしにしていたダンボールを、猫が気に入って寝床にしている。</p>
<p>非常に可愛いからいいのだが、そんな気に入られたダンボールたちが日に日に増えてきた。このままでは家をダンボールに占領されかねないが、勝手に捨てることはもちろんできない。なぜなら、猫と暮らし始めたその日から、この家は私のものではなく、猫のものなのだから。</p>
<p>しかし、これ以上増えても困るので、どのダンボールを処分して良いか、猫様にお伺いを立てるしかないのである。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.7.jpg" alt=""></figure><p>ハイクオリティ、ロープライス。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：（Canon EOS Kiss M2・フィルムカメラ）</h2>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２１歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４６回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.4.jpg" alt=""></figure><p>風が少しずつ冷気を帯び、秋の訪れを感じる。</p>
<p>このところ夏が忘れ物を取りに戻ったかのような暑さを感じることも多かったが、冷たい夜風が肌の上を滑って通りすぎるたびに、世界が秋の訪れを心待ちにしながら一枚一枚衣を羽織っているように思うのだ。</p>
<p> </p>
<p>秋の色といえば、赤や茶色、橙など暖色を思い浮かべる。</p>
<p>空の色も食べ物も草木の色も、少しばかりくすみを帯びるのが秋が生活にもたらす風情の一つだ。</p>
<p> </p>
<p>夏の終わりと秋の始まり、この二つの季節の橋渡しをするかのようにいっとう鮮やかに咲き誇るのが、彼岸花だ。</p>
<p>火花のように熱く、鮮血のように不吉に、まだ緑の残る野原を赤く染める花。</p>
<p>そんな彼岸花の姿を見ると、心から美しいと感じるのに、どこか切なくなる。</p>
<p> </p>
<p>そろそろ彼岸花が満開だと聞きつけて、「それは撮らねば！」と埼玉県幸手市にある権現堂公園へ彼岸花を撮影しに行ってきた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/samuneiru2.jpg" alt=""></figure><p>移動中の車窓から公園が見えてきてすぐに、彼岸花が満開であることがわかった。</p>
<p>道の端に真っ赤な絵の具を流し込んだかのように、遠目から見てもわかるくらいの赤が並んでいたのだ。本来は緑であるはずの道が驚くほど赤く染まり、晴天の下で波打っている。</p>
<p>それだけでも見応えのある光景だった。</p>
<p> </p>
<p>車から降りて近づいてみると、パチパチと火花を散らす線香花火のような特徴的な花の形が見えてくる。</p>
<p>遠くから見れば長いリボンのようにも見えた彼岸花だったが、その一本一本は空に向かって迷いなくまっすぐに伸びていて、何者とも群れない高潔さすら感じさせる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.3.jpg" alt=""></figure><p>デジタルカメラとは別にフィルムカメラも持ってきていたので、フィルムでも何枚か撮影してみた。デジタルカメラで撮るのも難しいというのに、フィルムカメラで撮るとなると余計に難しい。</p>
<p>大胆さにも繊細にも見える姿はどう写せばいいのか、そう考えているうちにも目の奥に満開の赤が染み付いてしまいそうだった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.1.jpg" alt=""></figure><p>そういえば、彼岸花の球根には毒があるらしい。</p>
<p>誤って食べれば死に至るような強い毒性があり、この毒がモグラやネズミなどを田畑に寄せ付けない効果を持つことから、昔の人はよくあぜ道に彼岸花を植えたそうだ。</p>
<p>見た目もさることながら、毒まで持っているなんて、人々が彼岸花に対してどこか不吉なイメージを持つのも頷ける。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.5.jpg" alt=""></figure><p>写真を撮り続けてきて最近になって気がついたのは、自分は人工的な町中より自然の多い場所を撮るほうが好きだということだ。</p>
<p>特に、木はいい。それも大きな木だ。美しく咲く花もいいが、大木を撮るときは心が洗われるようなさっぱりとした気持ちになる。</p>
<p>そうやって気持ちよく撮影できるお気に入りの被写体をあといくつ見つけられるか、楽しみだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.6.jpg" alt=""></figure><p>処分するのが面倒でほったらかしにしていたダンボールを、猫が気に入って寝床にしている。</p>
<p>非常に可愛いからいいのだが、そんな気に入られたダンボールたちが日に日に増えてきた。このままでは家をダンボールに占領されかねないが、勝手に捨てることはもちろんできない。なぜなら、猫と暮らし始めたその日から、この家は私のものではなく、猫のものなのだから。</p>
<p>しかし、これ以上増えても困るので、どのダンボールを処分して良いか、猫様にお伺いを立てるしかないのである。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/46_no.7.jpg" alt=""></figure><p>ハイクオリティ、ロープライス。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：（Canon EOS Kiss M2・フィルムカメラ）</h2>]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">42381</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/09/samuneiru2.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:15:27 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４５</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/41089</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 11 Aug 2021 07:59:40 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=41089</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４５回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.1.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・写ルンです）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>暑過ぎて、カメラを持って散歩するのも躊躇われる毎日が続いている。</p>
<p>写真は楽しいけれど、一歩外に出れば非情なほどの太陽光によって、頭のてっぺんからつま先まで黒焦げにされてしまうんじゃないかとすら思う天候には、その楽しさも吹っ飛びそうになる。</p>
<p>こういうとき、撮影の頼れる味方となるのが、インスタントカメラだ。</p>
<p>私はこの連載を始めてからというものの、日常的に「写ルンです」を愛用するようになった。</p>
<p>焦げつくほど暑い日も、凍てつくほど寒い日も、雨の日も風の日も、とりあえずカバンに写ルンですさえ入れておけば、すぐに取り出して撮影できるから重宝しているのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.2.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・写ルンです）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>最近は、デジタルからフィルムまで色々なカメラを使う機会が増えたし、私のフィルムカメラコレクションも恐ろしいほどに増殖している。しかし、多種多様なカメラを使ってみればみるほどに、インスタントカメラの魅力が際立つように感じる。</p>
<p> </p>
<p>１つ１０００円とちょっとで買えて、ボタンを押すだけで簡単に撮れる。フィルムを入れる必要もないし、出す必要もない。ボディが傷つかないように気を遣う必要もないし、管理もそれほど難しくない。フィルムカメラだからその場でデータ確認もしなくていい。</p>
<p> </p>
<p>もちろん手入れに気を遣いながら、大事に管理して、どんなフィルムを入れて、どんなふうに撮ろうか悩む普通のフィルムカメラも楽しいけれど、こういうときのインスタントカメラは、いわば”最強”だ。</p>
<p> </p>
<p>「夏の撮影疲れに、インスタントカメラを！」</p>
<p> </p>
<p>今年の夏は、そう大々的に打ち出していきたい所存である。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.3.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・写ルンです）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>撮り終われば、そのまま写真屋さんへ現像に出して、その写真屋さんでまた写ルンですを買う。</p>
<p>そんな日々を繰り返していくうちに、早くこの暑すぎる夏が終わってくれることを願うばかりだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.4.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>久しぶりに近くの博物館に行ってきた。</p>
<p>夏といえば、「博物館！」と思ってしまうのは、きっと小学校のときにやった夏休みの自由研究の影響だろう。幼少期からの刷り込みは恐ろしいなと思う。</p>
<p>けれど、自由研究でなにを研究したかはちっとも覚えていない。覚えていないのか、そもそもサボっていたのかはわからない。思い返せば、宿題はあまりやらないタイプだった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.5.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>博物館は、いくつになってもワクワクする場所だ。</p>
<p>化学や物理、生物学などについてまったく明るくないが、目の前でわからないことがなんとなくわかるように説明されているのを見ると、自分がちょっとでもその未知の世界へ足を踏み入れている気分になれる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.6.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>けれど、今の私はそういう高度で膨大な知識を自分には理解できないものだと、理解してしまっている。あるいは、そう思い込んでいる。</p>
<p>小さい頃は博物館に置いてあるものすべてに強く興味を持っていたし、憧れの対象だった。</p>
<p>それは、きっと自分にもこのすべてを理解できるだろうという期待があったからだと思う。あの頃の私は星座のすべてを覚えようと奮闘していたし、河原に落ちている石から貴重な鉱物や化石が見つかるだろうと本気で探していたし、考古学者がなにかも知らずに将来の夢を考古学者と言っていた。</p>
<p>わからないことをわからないと知ることが、わかるようになる第一歩だとどこかの哲学者が言っていた気がするが、「ああ、これは私の手には届かないものなのだな」とわかってしまった瞬間に、あの曇りのない好奇心と清い憧れが少しずつ薄れていったのだ。</p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.7.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>そういうつまらない諦めみたいなものを身に着けてしまっても、博物館という場所は「興味を持ち、理解したいと思う気持ち」を全方向から刺激してくる。</p>
<p>精巧な模型や緻密に作られた展示の数々、今にも動き出しそうな動物たちの剥製に、わかりやすい言葉で丁寧に説明文が書かれたガイド。</p>
<p>それら一つ一つが失いつつある好奇心の灯火に薪をくべてくれるのだ。</p>
<p>そういう場所へ定期的に訪れることがとても大切なのだと、好奇心が薄れつつある今だからこそわかる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４５回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.1.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・写ルンです）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>暑過ぎて、カメラを持って散歩するのも躊躇われる毎日が続いている。</p>
<p>写真は楽しいけれど、一歩外に出れば非情なほどの太陽光によって、頭のてっぺんからつま先まで黒焦げにされてしまうんじゃないかとすら思う天候には、その楽しさも吹っ飛びそうになる。</p>
<p>こういうとき、撮影の頼れる味方となるのが、インスタントカメラだ。</p>
<p>私はこの連載を始めてからというものの、日常的に「写ルンです」を愛用するようになった。</p>
<p>焦げつくほど暑い日も、凍てつくほど寒い日も、雨の日も風の日も、とりあえずカバンに写ルンですさえ入れておけば、すぐに取り出して撮影できるから重宝しているのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.2.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・写ルンです）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>最近は、デジタルからフィルムまで色々なカメラを使う機会が増えたし、私のフィルムカメラコレクションも恐ろしいほどに増殖している。しかし、多種多様なカメラを使ってみればみるほどに、インスタントカメラの魅力が際立つように感じる。</p>
<p> </p>
<p>１つ１０００円とちょっとで買えて、ボタンを押すだけで簡単に撮れる。フィルムを入れる必要もないし、出す必要もない。ボディが傷つかないように気を遣う必要もないし、管理もそれほど難しくない。フィルムカメラだからその場でデータ確認もしなくていい。</p>
<p> </p>
<p>もちろん手入れに気を遣いながら、大事に管理して、どんなフィルムを入れて、どんなふうに撮ろうか悩む普通のフィルムカメラも楽しいけれど、こういうときのインスタントカメラは、いわば”最強”だ。</p>
<p> </p>
<p>「夏の撮影疲れに、インスタントカメラを！」</p>
<p> </p>
<p>今年の夏は、そう大々的に打ち出していきたい所存である。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.3.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・写ルンです）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>撮り終われば、そのまま写真屋さんへ現像に出して、その写真屋さんでまた写ルンですを買う。</p>
<p>そんな日々を繰り返していくうちに、早くこの暑すぎる夏が終わってくれることを願うばかりだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.4.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>久しぶりに近くの博物館に行ってきた。</p>
<p>夏といえば、「博物館！」と思ってしまうのは、きっと小学校のときにやった夏休みの自由研究の影響だろう。幼少期からの刷り込みは恐ろしいなと思う。</p>
<p>けれど、自由研究でなにを研究したかはちっとも覚えていない。覚えていないのか、そもそもサボっていたのかはわからない。思い返せば、宿題はあまりやらないタイプだった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.5.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>博物館は、いくつになってもワクワクする場所だ。</p>
<p>化学や物理、生物学などについてまったく明るくないが、目の前でわからないことがなんとなくわかるように説明されているのを見ると、自分がちょっとでもその未知の世界へ足を踏み入れている気分になれる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.6.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>けれど、今の私はそういう高度で膨大な知識を自分には理解できないものだと、理解してしまっている。あるいは、そう思い込んでいる。</p>
<p>小さい頃は博物館に置いてあるものすべてに強く興味を持っていたし、憧れの対象だった。</p>
<p>それは、きっと自分にもこのすべてを理解できるだろうという期待があったからだと思う。あの頃の私は星座のすべてを覚えようと奮闘していたし、河原に落ちている石から貴重な鉱物や化石が見つかるだろうと本気で探していたし、考古学者がなにかも知らずに将来の夢を考古学者と言っていた。</p>
<p>わからないことをわからないと知ることが、わかるようになる第一歩だとどこかの哲学者が言っていた気がするが、「ああ、これは私の手には届かないものなのだな」とわかってしまった瞬間に、あの曇りのない好奇心と清い憧れが少しずつ薄れていったのだ。</p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/45_no.7.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>そういうつまらない諦めみたいなものを身に着けてしまっても、博物館という場所は「興味を持ち、理解したいと思う気持ち」を全方向から刺激してくる。</p>
<p>精巧な模型や緻密に作られた展示の数々、今にも動き出しそうな動物たちの剥製に、わかりやすい言葉で丁寧に説明文が書かれたガイド。</p>
<p>それら一つ一つが失いつつある好奇心の灯火に薪をくべてくれるのだ。</p>
<p>そういう場所へ定期的に訪れることがとても大切なのだと、好奇心が薄れつつある今だからこそわかる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">41089</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/08/samuneiru1.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:15:56 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４４</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/40068</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 28 Jul 2021 07:59:42 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=40068</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４４回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.1.jpg" alt=""></figure><p>暑い、暑すぎる。<br />
梅雨が幕を閉じ、一息つく間もなく真夏が押しよせてきた。<br />
あんなに雨が降ってうんざりしたと思ったら、次は体中から吹き出す汗と窓の外で鳴くセミの暑苦しい声に辟易している。</p>
<p>（去年はこんなに暑かっただろうか？やっぱり地球温暖化の影響？）<br />
そんなことを思うが、考えてみれば毎年毎年「今年は去年より暑い」と思っていた気がする。要は、夏が来るまえに訪れる、春の暖かさや冬の寒さに撹乱されて、去年の暑さを忘れてしまっているだけなのだろう。四季のある国で生きるものの宿命である。</p>
<p>それはそうとして、どこでもいいから涼しい場所にいきたい。</p>
<p>もちろんこの暑さだから部屋は一日中冷房をつけている。体にあたる冷たい風はたしかに涼しいが、今月の電気代を考えると背筋まで凍りそうになるのだ。<br />
どこか涼しい場所、あと写真も撮れる場所。そう考えて今回は「大谷資料館」に行ってきた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.2.jpg" alt=""></figure><p>大谷資料館に向かう途中で現れたのは、大きな観音さま。<br />
こちらは「平和観音」といって、約２７メートルもある巨大な観音像だ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.3.jpg" alt=""></figure><p>太平洋戦争後、その戦死戦没者の供養と世界平和を祈って彫刻された平和観音は、その堂々とした大きな体とは裏腹に、優しい面持ちでどこか遠くを見渡していた。<br />
岩肌から突き出る観音像は、この町を守っているようだった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.4.jpg" alt=""></figure><p>観音像から資料館までは、思ったより距離がある。<br />
普段は家のなかにいてばかりだから、灼熱の太陽の下を歩いたのはその日が初めて。軟弱に成り果てた自分にムチを打って、ヘトヘトになりながら歩いた。</p>
<p>行く道は暑いながらも自然にあふれていて、パソコンやスマホの画面ばかり見ている目は癒やされる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.5.jpg" alt=""></figure><p>さて、やっとこさ到着した大谷資料館がこちら。<br />
大谷資料館は、かつて大谷石を採掘していた採石場の跡地を博物館として公開している場所だ。<br />
地下への階段をおりていくと、広がっているのは広大な地下空間。大きな石をくり抜いて部屋を作ったような館内は、外の暑さがウソのようにひんやりとしている。</p>
<p>初めて見るその光景は、まさに「未知なる空間」というのにふさわしく、まるで別世界に迷いこんだかのような異様さを感じさせた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.6.jpg" alt=""></figure><p>高い天井からは、石の間から染み出した水滴がぽたりぽたりと垂れてくる。</p>
<p>薄暗い館内を進んでいくと、数々のオブジェが設置されていて、この空間の異様さを増幅させていた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.7.jpg" alt=""></figure><p>突如あらわれた謎の水たまり。赤いライトアップと突き出たオブジェが、某ゾンビゲームを思いおこさせてちょっと怖かった。</p>
<p>館内は進んでいくほど涼しくなり、長袖を着ていてもすこし肌寒いくらいなので、不気味さもあいまって避暑にはぴったりだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.8.jpg" alt=""></figure><p>最後の展示はこちら。</p>
<p>それぞれのオブジェに説明があるわけではないので、そこからなにを感じ取るかは人それぞれだ。しかし、私がこれを観た瞬間、「赤いウニ……？」と思ったことは口が裂けても言えない。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：Canon EOS Kiss M2・iPhone12 Pro Max</h2>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４４回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.1.jpg" alt=""></figure><p>暑い、暑すぎる。<br />
梅雨が幕を閉じ、一息つく間もなく真夏が押しよせてきた。<br />
あんなに雨が降ってうんざりしたと思ったら、次は体中から吹き出す汗と窓の外で鳴くセミの暑苦しい声に辟易している。</p>
<p>（去年はこんなに暑かっただろうか？やっぱり地球温暖化の影響？）<br />
そんなことを思うが、考えてみれば毎年毎年「今年は去年より暑い」と思っていた気がする。要は、夏が来るまえに訪れる、春の暖かさや冬の寒さに撹乱されて、去年の暑さを忘れてしまっているだけなのだろう。四季のある国で生きるものの宿命である。</p>
<p>それはそうとして、どこでもいいから涼しい場所にいきたい。</p>
<p>もちろんこの暑さだから部屋は一日中冷房をつけている。体にあたる冷たい風はたしかに涼しいが、今月の電気代を考えると背筋まで凍りそうになるのだ。<br />
どこか涼しい場所、あと写真も撮れる場所。そう考えて今回は「大谷資料館」に行ってきた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.2.jpg" alt=""></figure><p>大谷資料館に向かう途中で現れたのは、大きな観音さま。<br />
こちらは「平和観音」といって、約２７メートルもある巨大な観音像だ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.3.jpg" alt=""></figure><p>太平洋戦争後、その戦死戦没者の供養と世界平和を祈って彫刻された平和観音は、その堂々とした大きな体とは裏腹に、優しい面持ちでどこか遠くを見渡していた。<br />
岩肌から突き出る観音像は、この町を守っているようだった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.4.jpg" alt=""></figure><p>観音像から資料館までは、思ったより距離がある。<br />
普段は家のなかにいてばかりだから、灼熱の太陽の下を歩いたのはその日が初めて。軟弱に成り果てた自分にムチを打って、ヘトヘトになりながら歩いた。</p>
<p>行く道は暑いながらも自然にあふれていて、パソコンやスマホの画面ばかり見ている目は癒やされる。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.5.jpg" alt=""></figure><p>さて、やっとこさ到着した大谷資料館がこちら。<br />
大谷資料館は、かつて大谷石を採掘していた採石場の跡地を博物館として公開している場所だ。<br />
地下への階段をおりていくと、広がっているのは広大な地下空間。大きな石をくり抜いて部屋を作ったような館内は、外の暑さがウソのようにひんやりとしている。</p>
<p>初めて見るその光景は、まさに「未知なる空間」というのにふさわしく、まるで別世界に迷いこんだかのような異様さを感じさせた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.6.jpg" alt=""></figure><p>高い天井からは、石の間から染み出した水滴がぽたりぽたりと垂れてくる。</p>
<p>薄暗い館内を進んでいくと、数々のオブジェが設置されていて、この空間の異様さを増幅させていた。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.7.jpg" alt=""></figure><p>突如あらわれた謎の水たまり。赤いライトアップと突き出たオブジェが、某ゾンビゲームを思いおこさせてちょっと怖かった。</p>
<p>館内は進んでいくほど涼しくなり、長袖を着ていてもすこし肌寒いくらいなので、不気味さもあいまって避暑にはぴったりだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/44_no.8.jpg" alt=""></figure><p>最後の展示はこちら。</p>
<p>それぞれのオブジェに説明があるわけではないので、そこからなにを感じ取るかは人それぞれだ。しかし、私がこれを観た瞬間、「赤いウニ……？」と思ったことは口が裂けても言えない。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：Canon EOS Kiss M2・iPhone12 Pro Max</h2>]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">40068</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/211bd7c9dfbfdd0e6a0cae4e71d0dc14-1.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:16:19 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４３</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/39828</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 21 Jul 2021 07:59:35 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=39828</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４３回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.1.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・FUJIFILM X-T３０）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">満開の紫陽花が撮りたくて時期を待っていたら、あっという間に梅雨入りしてしまった。</span></p>
<p><span dir="LTR">毎日毎日、こうも雨続きだと撮影に行くのも難しい。</span></p>
<p><span dir="LTR">しかし、それでも紫陽花は撮らねばならないと一念発起して、雨雲の合間をぬうように近所の紫陽花スポットに行ってきた。</span></p>
<p><span dir="LTR">今にも雨水が滴り落ちそうな曇天の下で、どうにか咲いていてくれと願った気持ちも虚しく、連日の雨で花はほとんど枯れてしまっていた。</span></p>
<p><span dir="LTR">ところどころ残っている花も、まるで朽ちる日を待つかのようにくすんだ色をしていたので、ひどくがっかりする。</span></p>
<p><span dir="LTR">出遅れた私が悪かったが、もうちょっとだけ咲いていてくれたらよかったのに……。</span></p>
<p><span dir="LTR">そう身勝手なことを思ったが、うなだれていても仕方がないので、ため息をつきながら花にカメラを向けてみた。</span></p>
<p><span dir="LTR">するとどうだろう、レンズを通してよく見てみると、枯れかけの花にもそれはそれで美しさを感じはじめたのだ。</span></p>
<p> </p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.2.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・FUJIFILM X-T３０）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">たしかに満開であるときのような勢いのある華麗さはないものの、朽ちゆく運命を受け止めるような静謐な面持ちがそこにあって、撮れば撮るほど魅力的に見えてくる。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.3.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・FUJIFILM X-T３０）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そういえば、中学生のときに古典の授業で「諸行無常」という言葉を習った。</span></p>
<p><span dir="LTR">この世のすべてのものは、必ず変化し、同じ状態を保つことはできないという意味の言葉だ。</span></p>
<p><span dir="LTR">この言葉を知った当時は、すべてが変わっていってしまうことに寂しさを感じた。</span></p>
<p><span dir="LTR">しかし、この花を見て考えれば、変化していけることは、変化する前とは別の新しい魅力を得られることでもあるのだとわかる。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.4.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・FUJIFILM X-T３０）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">今が幸せだと、変わりゆくであろう未来が怖くなるときがある。</span></p>
<p><span dir="LTR">ずっと今のままでいいと思えるのはそれはそれで幸せなことなのだろうけれど、柔らかく変化できないものは、きっとそれだけで重大な弱点となりうるだろうと思うのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">いま枯れてしまう紫陽花も、また来年になれば新しい蕾をつけ、新しい花を咲かせる。</span></p>
<p><span dir="LTR">変化する事実を当たり前として受け止められる強さを持つこと、そして受け止めた後にこそ得られるものに気がついていかねばならない。</span></p>
<p><span dir="LTR">と、そんなことを考えながら紫陽花を撮っていた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.5.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Kodak M３５）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">実家に帰る用事があったので、久しぶりに母とランチを食べに行ってきた。</span></p>
<p><span dir="LTR">母は仕事がとても好きでいつも働いてばかりいるので、こうやってたまに食事をしに連れださないとすぐに無理をする人なのだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">母はあまり贅沢をしない。本人は、若い頃は派手なオシャレをしていたと言っているが、今は化粧っ気もなく、洋服もシンプルなものを大事に使っている。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「欲がないの。欲しいものもないし。でも、幸せ」</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">軽くそう言う彼女の生活は、まだまだ欲ばかりの私にはなんだか眩しくて、美しいと感じる。欲していてばかりな状態は、たぶん苦しいことだと思うからだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">母はアジア料理が好きなので、私のお気に入りのベトナム料理屋さんに案内した。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">素敵な料理を食べながら、母と話に花を咲かせられる時間は、私にとってかけがえのないものだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.6.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Kodak M３５）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">最近は、お財布と相談しながらもできるだけ母に食事をごちそうするようにしている。</span></p>
<p><span dir="LTR">というのも、ちょっと考える出来事があったのだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私はお笑いが好きで、最近はよくYouTubeで芸人さんのチャンネルを観ている。</span></p>
<p><span dir="LTR">そのなかでも特に好きなのが、ピースの又吉さんがやっているチャンネルだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">又吉さんのネガティブで独特なキャラクター性や、本好きなところに親近感を感じていて、以前からとても好きだったのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">そんな彼がこのあいだYouTubeで「親にごはんを食べさせるのは早いほうがいい」と話されていた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「みんなそのうち親とごはんでも行こうと考えているかもしれないけど、歳をとると人によってはごはんもあまり食べられなくなってしまう。そのうちっていうのは避けたほうがいい」</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">又吉さんのその言葉に、ハッとした。</span></p>
<p><span dir="LTR">たしかに、私自身も「そのうち親においしいものでも食べさせてあげたらいいな」くらいに、ぼんやりと考えていたのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">しかし、先ほどの紫陽花の話にも通ずるが、自分が変化するということは、同じ速度で親も変化していく。</span></p>
<p><span dir="LTR">そう考えると、今の元気な親に食事をごちそうするのも、今しかできないことだと気がついたのだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.7.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Kodak M３５）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「おいしいね」</span></p>
<p><span dir="LTR">母とそう言って笑い合える日々が、あとどれくらい続くのかはわからない。</span></p>
<p><span dir="LTR">誰かが「別れの気配のない出会いはない」と言っていた。</span></p>
<p><span dir="LTR">母から産まれた私が母と出会ってしまった以上、必ず別れのときが来るのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">それはなにも母だけではなく、誰にでも言えること。</span></p>
<p><span dir="LTR">そう思うと、おのずと「日々を大切にしなければ」と背筋が伸びるのだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４３回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.1.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・FUJIFILM X-T３０）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">満開の紫陽花が撮りたくて時期を待っていたら、あっという間に梅雨入りしてしまった。</span></p>
<p><span dir="LTR">毎日毎日、こうも雨続きだと撮影に行くのも難しい。</span></p>
<p><span dir="LTR">しかし、それでも紫陽花は撮らねばならないと一念発起して、雨雲の合間をぬうように近所の紫陽花スポットに行ってきた。</span></p>
<p><span dir="LTR">今にも雨水が滴り落ちそうな曇天の下で、どうにか咲いていてくれと願った気持ちも虚しく、連日の雨で花はほとんど枯れてしまっていた。</span></p>
<p><span dir="LTR">ところどころ残っている花も、まるで朽ちる日を待つかのようにくすんだ色をしていたので、ひどくがっかりする。</span></p>
<p><span dir="LTR">出遅れた私が悪かったが、もうちょっとだけ咲いていてくれたらよかったのに……。</span></p>
<p><span dir="LTR">そう身勝手なことを思ったが、うなだれていても仕方がないので、ため息をつきながら花にカメラを向けてみた。</span></p>
<p><span dir="LTR">するとどうだろう、レンズを通してよく見てみると、枯れかけの花にもそれはそれで美しさを感じはじめたのだ。</span></p>
<p> </p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.2.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・FUJIFILM X-T３０）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">たしかに満開であるときのような勢いのある華麗さはないものの、朽ちゆく運命を受け止めるような静謐な面持ちがそこにあって、撮れば撮るほど魅力的に見えてくる。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.3.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・FUJIFILM X-T３０）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そういえば、中学生のときに古典の授業で「諸行無常」という言葉を習った。</span></p>
<p><span dir="LTR">この世のすべてのものは、必ず変化し、同じ状態を保つことはできないという意味の言葉だ。</span></p>
<p><span dir="LTR">この言葉を知った当時は、すべてが変わっていってしまうことに寂しさを感じた。</span></p>
<p><span dir="LTR">しかし、この花を見て考えれば、変化していけることは、変化する前とは別の新しい魅力を得られることでもあるのだとわかる。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.4.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・FUJIFILM X-T３０）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">今が幸せだと、変わりゆくであろう未来が怖くなるときがある。</span></p>
<p><span dir="LTR">ずっと今のままでいいと思えるのはそれはそれで幸せなことなのだろうけれど、柔らかく変化できないものは、きっとそれだけで重大な弱点となりうるだろうと思うのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">いま枯れてしまう紫陽花も、また来年になれば新しい蕾をつけ、新しい花を咲かせる。</span></p>
<p><span dir="LTR">変化する事実を当たり前として受け止められる強さを持つこと、そして受け止めた後にこそ得られるものに気がついていかねばならない。</span></p>
<p><span dir="LTR">と、そんなことを考えながら紫陽花を撮っていた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.5.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Kodak M３５）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">実家に帰る用事があったので、久しぶりに母とランチを食べに行ってきた。</span></p>
<p><span dir="LTR">母は仕事がとても好きでいつも働いてばかりいるので、こうやってたまに食事をしに連れださないとすぐに無理をする人なのだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">母はあまり贅沢をしない。本人は、若い頃は派手なオシャレをしていたと言っているが、今は化粧っ気もなく、洋服もシンプルなものを大事に使っている。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「欲がないの。欲しいものもないし。でも、幸せ」</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">軽くそう言う彼女の生活は、まだまだ欲ばかりの私にはなんだか眩しくて、美しいと感じる。欲していてばかりな状態は、たぶん苦しいことだと思うからだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">母はアジア料理が好きなので、私のお気に入りのベトナム料理屋さんに案内した。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">素敵な料理を食べながら、母と話に花を咲かせられる時間は、私にとってかけがえのないものだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.6.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Kodak M３５）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">最近は、お財布と相談しながらもできるだけ母に食事をごちそうするようにしている。</span></p>
<p><span dir="LTR">というのも、ちょっと考える出来事があったのだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私はお笑いが好きで、最近はよくYouTubeで芸人さんのチャンネルを観ている。</span></p>
<p><span dir="LTR">そのなかでも特に好きなのが、ピースの又吉さんがやっているチャンネルだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">又吉さんのネガティブで独特なキャラクター性や、本好きなところに親近感を感じていて、以前からとても好きだったのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">そんな彼がこのあいだYouTubeで「親にごはんを食べさせるのは早いほうがいい」と話されていた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「みんなそのうち親とごはんでも行こうと考えているかもしれないけど、歳をとると人によってはごはんもあまり食べられなくなってしまう。そのうちっていうのは避けたほうがいい」</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">又吉さんのその言葉に、ハッとした。</span></p>
<p><span dir="LTR">たしかに、私自身も「そのうち親においしいものでも食べさせてあげたらいいな」くらいに、ぼんやりと考えていたのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">しかし、先ほどの紫陽花の話にも通ずるが、自分が変化するということは、同じ速度で親も変化していく。</span></p>
<p><span dir="LTR">そう考えると、今の元気な親に食事をごちそうするのも、今しかできないことだと気がついたのだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.7.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Kodak M３５）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「おいしいね」</span></p>
<p><span dir="LTR">母とそう言って笑い合える日々が、あとどれくらい続くのかはわからない。</span></p>
<p><span dir="LTR">誰かが「別れの気配のない出会いはない」と言っていた。</span></p>
<p><span dir="LTR">母から産まれた私が母と出会ってしまった以上、必ず別れのときが来るのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">それはなにも母だけではなく、誰にでも言えること。</span></p>
<p><span dir="LTR">そう思うと、おのずと「日々を大切にしなければ」と背筋が伸びるのだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">39828</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/43_no.4.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:16:44 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４２</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/39406</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 07 Jul 2021 07:59:50 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=39406</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４２回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.1-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">今回は、「ケモノ」をテーマに作品を作り続けるアーティスト・堀本達矢さんの関東圏初の作品展示「Meet the KEMONO」に伺ってきた。</span></p>
<p><span dir="LTR">私が堀本達矢さんの生み出す「ケモノ」たちに出会ったきっかけと、実際に展示に伺って思うことについて、撮影させていただいた写真とともに綴っていきたい。</span></p>
<p> </p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.2.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">幼い頃から、自分とはまったく違う種族との交流にひどく憧れていた。</span></p>
<p><span dir="LTR">それは、いわゆる人間ではない「動物」などの実在する生物に限らず、「妖精」であったり「幽霊」であったり、はたまた「妖怪」と言われるような、およそ伝説上でしか語られない存在にすら、恋心に近い感情を抱きつづけていた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">きっかけとなったのは、幼少期に親と一緒に観たディズニーアニメーション「美女と野獣」だったと思う。</span></p>
<p><span dir="LTR">美女と野獣は、フランスの異類婚姻譚で、呪いによって野獣の姿に変えられた王子さまが、町娘のベルと出会い、恋に落ちる話だ。この王子さまにかけられた呪いは、「心から愛し愛されるものと巡り会うことで解ける」というもので、ベルとの出会いで、見事美しい人間の姿に戻った王子は、愛する者とともに末永く幸せに暮らす、というのがあらすじだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">映画のなかでは、美しいドレスをまとったベルや、豪華絢爛なダンスパーティーの様子などが、華々しく描かれるのだが、当時の私にとってはそんなものはどうでもよく、それよりもとかく野獣の姿に心を打たれた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「もしも自分が、この野獣と関わり合いを持てたら」</span></p>
<p><span dir="LTR">そんなことばかりを考えて、何度も何度も繰り返し、ビデオを観た。</span></p>
<p><span dir="LTR">きっと、自分とは姿形が似ても似つかない、けれど心を通わせられる素晴らしい存在が、この世界のどこかにいるはずだ。そう信じてやまなかった。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、現実のどこを探しても、そのような存在には巡り会えないことを、大人に近づくごとに少しずつ理解しては、落胆していた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.3.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS <span dir="LTR">750QD</span>）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そんなとき出会ったのが、堀本達矢さんの作品「ケモノ」だった。</span></p>
<p><span dir="LTR">いつだって出会いは突然である。</span></p>
<p><span dir="LTR">その日も変わらず、スマートフォンでSNSをチェックしていたときのことだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">たまたまタイムラインを流れてきたそれに、私の目は一瞬にして奪われた。</span></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.4-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">それはまさしく「ケモノ」であったが、</span><span dir="LTR">私が知っているどの生き物よりも美しく佇んでいた。</span></p>
<p><span dir="LTR">白く滑らかな造形、人の形をした身体から生える長い尾と尖った耳。</span></p>
<p><span dir="LTR">切なさを内包した目は、どこか遠くを見つめ、</span> <span dir="LTR">鋭い牙が揃っているであろう口元は、その姿を隠すように閉じられていた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私が探し求めていたものが、目の前にあったのだ。</span></p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.5.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">すぐにSNSをフォローして堀本さんの作るケモノたちをネット上でくまなく検索した。</span></p>
<p><span dir="LTR">どの作品もこの世のものとは思えないくらいに美しく、というか、どこか違う世界に生きるものが、たまたま私の目にも見えているだけのようにも感じられた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「ケモノたちに会いに行きたい」</span></p>
<p><span dir="LTR">すぐにそう思った。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、堀本さんの展示は主に関西で行われており、コロナ禍が邪魔をし、その姿を見ることは叶わなかった。</span></p>
<p><span dir="LTR">そうして月日が経つうちに、嬉しいニュースが入ってきた。</span></p>
<p><span dir="LTR">なんと堀本さんが、東京で展示をやるらしいというのだ。展示会場は、文京区・湯島のロイドワークスギャラリー。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">やっと機会が巡ってきたと思い、私は胸を高鳴らせながら、ギャラリーへと赴いた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.6-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">一見、ごく普通のマンションかと思われる建物の地下へと降りると、ギャラリーの入口が見えた。</span></p>
<p><span dir="LTR">コンクリートの打ちっぱなしの天井と、白い壁というシンプルな内装の通路を辿っていくと、目に飛び込んできたのは、想像を遥かに越えた存在感を放つ、ケモノ、ケモノ、ケモノーー。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">ずっと待ち望んできたケモノとの出会いが、やっと実現したのだ。しかも、作者である堀本達矢さんも、在廊なさっていた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私は興奮を抑えきれず震える口元をマスクの下で隠しながら、入口から一番近くにあるケモノにゆっくりと近づいた。</span></p>
<p><span dir="LTR">写真で見るより、ずっと繊細に、そして確かな意思を持ってそこに存在する生命力に、思わず手を伸ばしそうになって、止める。</span></p>
<p><span dir="LTR">あくまで展示物であるケモノたちに触れてはいけないという理性と、触れてみたいというもどかしさが、指先を強張らせた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.7-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">一人、また一人とケモノたちに挨拶するように、ギャラリーを見てまわった。</span></p>
<p><span dir="LTR">それぞれのケモノたちの、人間らしい筋肉の付き方や骨格が、ゾッとするほど魅惑的だ。</span></p>
<p><span dir="LTR">しかし、それでいて人間でない事実をあらわにする尖った耳や鋭い爪には、畏怖すら感じた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「こんなに美しいものが世の中にあるなんて」</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そう呟かざるを得ない存在が、いま手を伸ばせば触れられる距離にあるのだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.8-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">在廊されていた堀本達矢さんに、少しの間だけお話を伺った。</span></p>
<p><span dir="LTR">私が何よりも気になったのは、「なぜケモノを作りはじめたのか」ということだった。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">幼少期から動物がずっとそばにいる環境で生まれ育った彼は、生き物をとても愛していたという。最初のうちは犬や猫など「実在する生き物」へ抱いていた興味は、徐々に「擬人化された生き物」への興味に移りかわっていった。</span></p>
<p><span dir="LTR">堀本さんにそんな影響を与えたのは、アニメ「ポケットモンスター」や「ライオンキング」といった、架空の世界を生きる擬人化された生き物たちだった。</span></p>
<p><span dir="LTR">その後、堀本さんは「自分自身もケモノになりたい」という強い変身願望を抱くようになる。</span></p>
<p><span dir="LTR">そうして彼が大学1年生のときに作り出したのが、作品「me」だった。</span></p>
<p><span dir="LTR">自分の分身として生み出した「me」に、自分の遺伝子を埋め込むため、堀本さんは自らの髪の毛を作品へ植毛したという。</span></p>
<p><span dir="LTR">それからというものの、変身願望を映し出す「ケモノ」を作り続けた堀本さんだったが、ケモノと向き合うなかで、自分はいままで「自分本位」でケモノを見続けてきたのだと気がついたそうだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">ケモノの概念をさまざまな歴史から紐解いて、「ケモノそのものの在り方」と向き合うなかで作風は大きく変わっていったらしい。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.9.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そんなお話を伺いながら、改めてもう一度ケモノたちを見回す。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">堀本さんは、ケモノをまず「自分自身」と重ね合わせ、そして次に「自分とは違う独立した存在としてのケモノ」を確立しつつあるのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">ギャラリーに展示されたケモノは、そんな他者としてのケモノの在り方が伝わってくるようで、堀本さんのお話を伺えば伺うほど、ケモノたちが愛しくなる。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、同時に堀本さんは自分自身のなかで、すでに「ケモノ」と出会っているのだと感じ、その事実が羨ましかった。</span></p>
<p><span dir="LTR">私が憧れ、恋焦がれつづけてきた、「他者としてのケモノ」に出会った人が、目の前にいる。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そして、それと同時に私がいままでいかに自分自身の身勝手な願望ばかりで、ケモノたちを見つめてきたのかに気がつき、ひどく恥ずかしくなった。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私が長いこと、異種族との関わりに魅了されたのは、異種族間で生まれる、長く果てしない対話に憧れたからだと思う。</span></p>
<p><span dir="LTR">ケモノという存在を理解したいと思っても、私がケモノにならない限り、決して理解できない領域がある。理解したい、しかし、できない。この往来を「愛」という以外になんと呼ぶのか。</span></p>
<p><span dir="LTR">「わからない、だからわかりたい」という無限の反復が、異種族の間に悠久の時を作り出すのだと思った。</span></p>
<p><span dir="LTR">その長い時間を、きっと堀本さんは自分の内側と外側にあるケモノたちと、切に向き合ってきたのだろう。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.10.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS <span dir="LTR">750QD</span>）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">堀本さんとお話を終えて、帰るまえに、もう一度ケモノたちに挨拶をした。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">触れられないケモノたちとは、お別れの握手をすることもできない。</span></p>
<p><span dir="LTR">目に写るのは、さらりとした石粉粘土の輪郭ばかりだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、不思議なことに、触れることができないからこそ、そこにある感触や体温が私の身体の内側から滲み出てくるのを感じた。きっと耳をすませば、彼らの声が聞こえただろう。彼らの心音を感じとれただろう。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">堀本さんが自分のなかから作り出したケモノと対峙することで、きっとケモノを見る者も自らの内で対話してきたケモノと出会えるのではないか。</span></p>
<p><span dir="LTR">「ケモノ」という作品との関わり方を、やっと少しだけ掴めたような気がした。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.11.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS <span dir="LTR">750QD</span>）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私が私である以上、彼らが彼らである以上、私と彼らの目が真っ直ぐに合うことはないのかもしれない。けれど、それでも、私たちとケモノは、確かにここにあるのだ。</span></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">ご紹介：堀本達矢（ほりもと・たつや）</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">1993　三重県生まれ　</span><span dir="LTR">現在ケモノ美術作家として活動中</span></p>
<p><span dir="LTR">2016　京都造形芸術大学 美術工芸学科総合造形コース　卒業</span></p>
<p><span dir="LTR">2018　沖縄県立芸術大学 大学院造形芸術研究科環境造形専攻彫刻専修　修了</span></p>
<p><span dir="LTR">2020　沖縄県立芸術大学 美術工芸学部美術学科彫刻専攻　教育補助専門員　退職</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">＜制作コンセプト＞</span></p>
<p><span dir="LTR">「ケモノ」とは、動物に人間の感情、感覚、言語、外見、身振りなどを含ませた擬人化表現</span><span dir="LTR">、または反対の擬獣化表現である</span><span dir="LTR">。そんなケモノは世界的に存在しており、その歴史は長く旧石器時代から現代まで続いている。芸術や童話に登場するケモノ、宗教や商業に登場するケモノ、憧れや欲望の対象としてのケモノなど、今でも様々な場面で見かけるケモノは人間と切っても切れない関係となっている。そんなケモノに対して幼い頃から興味を持っていた私は、自身を含む「ケモノ」を生み出す人間の心理的な要因に着目した。動物たちを動物そのものではなく、あえて擬人化を施し表現する人間たち。そこには一体どのような心理が働きケモノを生み出しているのか。そのケモノたちを人間たちはどのように見て認識し、触れ合っているのか。そして私自身もケモノに対して憧れさえ抱いている。このような人間の心理を追求し、人々が「ケモノ」の存在を改めて認知するために、立体作品を制作している。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">＜主な受賞歴＞</span></p>
<p><span dir="LTR">2018　第29回沖縄県立芸術大学卒業・修了作品展　北中城村長賞　（沖縄）</span></p>
<p><span dir="LTR">2015　京都造形芸術大学 卒業制作展　奨励賞　（京都）</span></p>
<p><span dir="LTR">2014　ULTRA AWARD 2014　オーディエンス賞　（京都）</span></p>
<p><span dir="LTR">2012　ULTRA AWARD 2012　オーディエンス賞 秋元康賞 最優秀賞　（京都）</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">Twitter・<a href="https://twitter.com/HORIMOTO_T">https://twitter.com/HORIMOTO_T</a></span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４２回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.1-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">今回は、「ケモノ」をテーマに作品を作り続けるアーティスト・堀本達矢さんの関東圏初の作品展示「Meet the KEMONO」に伺ってきた。</span></p>
<p><span dir="LTR">私が堀本達矢さんの生み出す「ケモノ」たちに出会ったきっかけと、実際に展示に伺って思うことについて、撮影させていただいた写真とともに綴っていきたい。</span></p>
<p> </p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.2.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">幼い頃から、自分とはまったく違う種族との交流にひどく憧れていた。</span></p>
<p><span dir="LTR">それは、いわゆる人間ではない「動物」などの実在する生物に限らず、「妖精」であったり「幽霊」であったり、はたまた「妖怪」と言われるような、およそ伝説上でしか語られない存在にすら、恋心に近い感情を抱きつづけていた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">きっかけとなったのは、幼少期に親と一緒に観たディズニーアニメーション「美女と野獣」だったと思う。</span></p>
<p><span dir="LTR">美女と野獣は、フランスの異類婚姻譚で、呪いによって野獣の姿に変えられた王子さまが、町娘のベルと出会い、恋に落ちる話だ。この王子さまにかけられた呪いは、「心から愛し愛されるものと巡り会うことで解ける」というもので、ベルとの出会いで、見事美しい人間の姿に戻った王子は、愛する者とともに末永く幸せに暮らす、というのがあらすじだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">映画のなかでは、美しいドレスをまとったベルや、豪華絢爛なダンスパーティーの様子などが、華々しく描かれるのだが、当時の私にとってはそんなものはどうでもよく、それよりもとかく野獣の姿に心を打たれた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「もしも自分が、この野獣と関わり合いを持てたら」</span></p>
<p><span dir="LTR">そんなことばかりを考えて、何度も何度も繰り返し、ビデオを観た。</span></p>
<p><span dir="LTR">きっと、自分とは姿形が似ても似つかない、けれど心を通わせられる素晴らしい存在が、この世界のどこかにいるはずだ。そう信じてやまなかった。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、現実のどこを探しても、そのような存在には巡り会えないことを、大人に近づくごとに少しずつ理解しては、落胆していた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.3.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS <span dir="LTR">750QD</span>）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そんなとき出会ったのが、堀本達矢さんの作品「ケモノ」だった。</span></p>
<p><span dir="LTR">いつだって出会いは突然である。</span></p>
<p><span dir="LTR">その日も変わらず、スマートフォンでSNSをチェックしていたときのことだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">たまたまタイムラインを流れてきたそれに、私の目は一瞬にして奪われた。</span></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.4-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">それはまさしく「ケモノ」であったが、</span><span dir="LTR">私が知っているどの生き物よりも美しく佇んでいた。</span></p>
<p><span dir="LTR">白く滑らかな造形、人の形をした身体から生える長い尾と尖った耳。</span></p>
<p><span dir="LTR">切なさを内包した目は、どこか遠くを見つめ、</span> <span dir="LTR">鋭い牙が揃っているであろう口元は、その姿を隠すように閉じられていた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私が探し求めていたものが、目の前にあったのだ。</span></p>
<p> </p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.5.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">すぐにSNSをフォローして堀本さんの作るケモノたちをネット上でくまなく検索した。</span></p>
<p><span dir="LTR">どの作品もこの世のものとは思えないくらいに美しく、というか、どこか違う世界に生きるものが、たまたま私の目にも見えているだけのようにも感じられた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「ケモノたちに会いに行きたい」</span></p>
<p><span dir="LTR">すぐにそう思った。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、堀本さんの展示は主に関西で行われており、コロナ禍が邪魔をし、その姿を見ることは叶わなかった。</span></p>
<p><span dir="LTR">そうして月日が経つうちに、嬉しいニュースが入ってきた。</span></p>
<p><span dir="LTR">なんと堀本さんが、東京で展示をやるらしいというのだ。展示会場は、文京区・湯島のロイドワークスギャラリー。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">やっと機会が巡ってきたと思い、私は胸を高鳴らせながら、ギャラリーへと赴いた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.6-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">一見、ごく普通のマンションかと思われる建物の地下へと降りると、ギャラリーの入口が見えた。</span></p>
<p><span dir="LTR">コンクリートの打ちっぱなしの天井と、白い壁というシンプルな内装の通路を辿っていくと、目に飛び込んできたのは、想像を遥かに越えた存在感を放つ、ケモノ、ケモノ、ケモノーー。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">ずっと待ち望んできたケモノとの出会いが、やっと実現したのだ。しかも、作者である堀本達矢さんも、在廊なさっていた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私は興奮を抑えきれず震える口元をマスクの下で隠しながら、入口から一番近くにあるケモノにゆっくりと近づいた。</span></p>
<p><span dir="LTR">写真で見るより、ずっと繊細に、そして確かな意思を持ってそこに存在する生命力に、思わず手を伸ばしそうになって、止める。</span></p>
<p><span dir="LTR">あくまで展示物であるケモノたちに触れてはいけないという理性と、触れてみたいというもどかしさが、指先を強張らせた。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.7-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">一人、また一人とケモノたちに挨拶するように、ギャラリーを見てまわった。</span></p>
<p><span dir="LTR">それぞれのケモノたちの、人間らしい筋肉の付き方や骨格が、ゾッとするほど魅惑的だ。</span></p>
<p><span dir="LTR">しかし、それでいて人間でない事実をあらわにする尖った耳や鋭い爪には、畏怖すら感じた。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">「こんなに美しいものが世の中にあるなんて」</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そう呟かざるを得ない存在が、いま手を伸ばせば触れられる距離にあるのだ。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.8-scaled.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">在廊されていた堀本達矢さんに、少しの間だけお話を伺った。</span></p>
<p><span dir="LTR">私が何よりも気になったのは、「なぜケモノを作りはじめたのか」ということだった。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">幼少期から動物がずっとそばにいる環境で生まれ育った彼は、生き物をとても愛していたという。最初のうちは犬や猫など「実在する生き物」へ抱いていた興味は、徐々に「擬人化された生き物」への興味に移りかわっていった。</span></p>
<p><span dir="LTR">堀本さんにそんな影響を与えたのは、アニメ「ポケットモンスター」や「ライオンキング」といった、架空の世界を生きる擬人化された生き物たちだった。</span></p>
<p><span dir="LTR">その後、堀本さんは「自分自身もケモノになりたい」という強い変身願望を抱くようになる。</span></p>
<p><span dir="LTR">そうして彼が大学1年生のときに作り出したのが、作品「me」だった。</span></p>
<p><span dir="LTR">自分の分身として生み出した「me」に、自分の遺伝子を埋め込むため、堀本さんは自らの髪の毛を作品へ植毛したという。</span></p>
<p><span dir="LTR">それからというものの、変身願望を映し出す「ケモノ」を作り続けた堀本さんだったが、ケモノと向き合うなかで、自分はいままで「自分本位」でケモノを見続けてきたのだと気がついたそうだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">ケモノの概念をさまざまな歴史から紐解いて、「ケモノそのものの在り方」と向き合うなかで作風は大きく変わっていったらしい。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.9.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS Kiss M2 ）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そんなお話を伺いながら、改めてもう一度ケモノたちを見回す。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">堀本さんは、ケモノをまず「自分自身」と重ね合わせ、そして次に「自分とは違う独立した存在としてのケモノ」を確立しつつあるのだ。</span></p>
<p><span dir="LTR">ギャラリーに展示されたケモノは、そんな他者としてのケモノの在り方が伝わってくるようで、堀本さんのお話を伺えば伺うほど、ケモノたちが愛しくなる。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、同時に堀本さんは自分自身のなかで、すでに「ケモノ」と出会っているのだと感じ、その事実が羨ましかった。</span></p>
<p><span dir="LTR">私が憧れ、恋焦がれつづけてきた、「他者としてのケモノ」に出会った人が、目の前にいる。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">そして、それと同時に私がいままでいかに自分自身の身勝手な願望ばかりで、ケモノたちを見つめてきたのかに気がつき、ひどく恥ずかしくなった。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私が長いこと、異種族との関わりに魅了されたのは、異種族間で生まれる、長く果てしない対話に憧れたからだと思う。</span></p>
<p><span dir="LTR">ケモノという存在を理解したいと思っても、私がケモノにならない限り、決して理解できない領域がある。理解したい、しかし、できない。この往来を「愛」という以外になんと呼ぶのか。</span></p>
<p><span dir="LTR">「わからない、だからわかりたい」という無限の反復が、異種族の間に悠久の時を作り出すのだと思った。</span></p>
<p><span dir="LTR">その長い時間を、きっと堀本さんは自分の内側と外側にあるケモノたちと、切に向き合ってきたのだろう。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.10.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS <span dir="LTR">750QD</span>）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">堀本さんとお話を終えて、帰るまえに、もう一度ケモノたちに挨拶をした。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">触れられないケモノたちとは、お別れの握手をすることもできない。</span></p>
<p><span dir="LTR">目に写るのは、さらりとした石粉粘土の輪郭ばかりだ。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">しかし、不思議なことに、触れることができないからこそ、そこにある感触や体温が私の身体の内側から滲み出てくるのを感じた。きっと耳をすませば、彼らの声が聞こえただろう。彼らの心音を感じとれただろう。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">堀本さんが自分のなかから作り出したケモノと対峙することで、きっとケモノを見る者も自らの内で対話してきたケモノと出会えるのではないか。</span></p>
<p><span dir="LTR">「ケモノ」という作品との関わり方を、やっと少しだけ掴めたような気がした。</span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/42_no.11.jpg" alt=""></figure><p><strong>（撮影・Canon EOS <span dir="LTR">750QD</span>）</strong></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">私が私である以上、彼らが彼らである以上、私と彼らの目が真っ直ぐに合うことはないのかもしれない。けれど、それでも、私たちとケモノは、確かにここにあるのだ。</span></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">ご紹介：堀本達矢（ほりもと・たつや）</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">1993　三重県生まれ　</span><span dir="LTR">現在ケモノ美術作家として活動中</span></p>
<p><span dir="LTR">2016　京都造形芸術大学 美術工芸学科総合造形コース　卒業</span></p>
<p><span dir="LTR">2018　沖縄県立芸術大学 大学院造形芸術研究科環境造形専攻彫刻専修　修了</span></p>
<p><span dir="LTR">2020　沖縄県立芸術大学 美術工芸学部美術学科彫刻専攻　教育補助専門員　退職</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">＜制作コンセプト＞</span></p>
<p><span dir="LTR">「ケモノ」とは、動物に人間の感情、感覚、言語、外見、身振りなどを含ませた擬人化表現</span><span dir="LTR">、または反対の擬獣化表現である</span><span dir="LTR">。そんなケモノは世界的に存在しており、その歴史は長く旧石器時代から現代まで続いている。芸術や童話に登場するケモノ、宗教や商業に登場するケモノ、憧れや欲望の対象としてのケモノなど、今でも様々な場面で見かけるケモノは人間と切っても切れない関係となっている。そんなケモノに対して幼い頃から興味を持っていた私は、自身を含む「ケモノ」を生み出す人間の心理的な要因に着目した。動物たちを動物そのものではなく、あえて擬人化を施し表現する人間たち。そこには一体どのような心理が働きケモノを生み出しているのか。そのケモノたちを人間たちはどのように見て認識し、触れ合っているのか。そして私自身もケモノに対して憧れさえ抱いている。このような人間の心理を追求し、人々が「ケモノ」の存在を改めて認知するために、立体作品を制作している。</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">＜主な受賞歴＞</span></p>
<p><span dir="LTR">2018　第29回沖縄県立芸術大学卒業・修了作品展　北中城村長賞　（沖縄）</span></p>
<p><span dir="LTR">2015　京都造形芸術大学 卒業制作展　奨励賞　（京都）</span></p>
<p><span dir="LTR">2014　ULTRA AWARD 2014　オーディエンス賞　（京都）</span></p>
<p><span dir="LTR">2012　ULTRA AWARD 2012　オーディエンス賞 秋元康賞 最優秀賞　（京都）</span></p>
<p> </p>
<p><span dir="LTR">Twitter・<a href="https://twitter.com/HORIMOTO_T">https://twitter.com/HORIMOTO_T</a></span></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">39406</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/07/neko1111-scaled-e1625464117252.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:17:11 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
		<item>
		<title>目次ほたる　「記憶のはしっこ」#４１</title>
		<link>https://moment.nikkan-gendai.com/artists/39227</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[moment_admin]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 30 Jun 2021 07:59:00 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://moment.nikkan-gendai.com/?post_type=artists&#038;p=39227</guid>

					<description><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４1回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.1.jpg" alt=""></figure><p>久しぶりに実家に置いてある荷物を整理していると、引き出しからCanon EOS 750QDを見つけ出した。</p>
<p>Canon EOS 750QDは、一眼レフのフィルムカメラで、シャッターボタンを押すだけでほぼ全ての設定をカメラ任せで撮影できる優れものだ。</p>
<p>手軽に撮影できる良いカメラなのだけれど、私は長い間引き出しにしまい込んでしまっていたらしい。</p>
<p> </p>
<p>このカメラは、昔カメラ好きの知人から、「使っていないから」と譲り受けたものだった。</p>
<p>その人は、カメラの知識が疎い私に、「写真を撮ってみたら？」と言って、カメラ本体と共に、フィルムと電池、そしてレンズを付けて譲ってくれたのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.2.jpg" alt=""></figure><p>「こんなところにあったか〜」</p>
<p> </p>
<p>そう思って、私は引き出しから取り出したカメラの状態を確認する。</p>
<p>暗い引き出しの中にあったからか、ホコリも付いておらず、傷やアタリもない、良好な状態。電池を入れ替えれば使えそうだったので、すぐにネットで専用の電池を注文した。</p>
<p> </p>
<p>実は、このカメラは譲ってもらったのはいいものの、なかなか使う機会がなく、眠らせてしまっていたのだ。それが、申し訳なかった。</p>
<p>というのも、当時は今ほどカメラへの関心が強くなく、すでにスマホカメラが台頭していたのも相まって、手間がかかるフィルムカメラを使うのに積極的にはなれなかったのだ。</p>
<p> </p>
<p>「今ならちゃんと使ってあげられるな」</p>
<p> </p>
<p>今はそう思えるのが、なんだか嬉しかった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.3.jpg" alt=""></figure><p>さて、届いた電池を入れて、試しにシャッターボタンや設定をいじってみると、思ったよりスムーズに使えた。見た目が綺麗なだけでなく、中身も壊れていなかったことに感動した。</p>
<p> </p>
<p>今のカメラに比べると、AFはちょっと迷い気味だが、それはそれで可愛らしさを感じる。</p>
<p> </p>
<p>ずいぶんと長い間、眠らせたままだったのだ。</p>
<p>たくさん使うために、お気に入りのフィルムである「FUJIFILM 業務用フィルム ISO100」を詰め込んで、いつも使っているカバンに入れて、常に持ち歩くことにした。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.4.jpg" alt=""></figure><p>普段は、オシャレな見た目や、「フィルムカメラを使っているっぽさ」を重視して、Konica C35やNikon F2などクラシカルなフィルムカメラを愛用している。</p>
<p>だから、良い意味で無骨さが感じられるCanon EOS 750QDは自分には合っていないかなと思っていた。</p>
<p> </p>
<p>しかし、街中で使ってみると、これがかなり撮影が捗るのだ。</p>
<p>なにせ、撮りやすい。シャッターを半押しすれば、カメラ側が全ての撮影設定を決めてくれて、そのまま全押しで撮影完了。</p>
<p>デジタルカメラの様に、テクニック要らずでどんどん撮影できてしまうのだ。</p>
<p> </p>
<p>Nikon F2のように、フルマニュアルのフィルムカメラも楽しいけれど、このくらい気楽に撮影できるカメラは日常的に使いやすい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.5.jpg" alt=""></figure><p>「今まであまり使ってあげられなかったのが、もったいなかったな」</p>
<p> </p>
<p>ふと、そう思いそうになったが、たぶんそうじゃない。</p>
<p>人には道具を使いこなせる時期があって、その時期はその人それぞれ違う。</p>
<p>だから、私が今このカメラを大事に使えている事実は間違っていたわけではないし、おそらくこのカメラと新しく出会いなおすチャンスに巡り会えたのだと思う。</p>
<p> </p>
<p>それもこれも、このカメラと出会うきっかけをくれた、知人のおかげだ。シャッターを切りながら、改めて感謝した。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.6.jpg" alt=""></figure><p>写真は、撮ることで記憶を思い出させてくれるから、過去との通信手段になりうると思っていた。けれど、カメラ自体も人と人とを繋ぐ架け橋となるのだと思うと、やっぱり「撮る」ってすごい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.7.jpg" alt=""></figure><p>最後に、このカメラで撮影させてもらった友人のことみさん。知的で笑顔が素敵な彼女とも、写真を起点に縁が繋がった。</p>
<p> </p>
<p>これからもきっと沢山の縁が繋がると思うと、楽しみで仕方がないのだ。</p>
<p> </p>
<p>ことみさんのTwitterはこちら→<a href="https://twitter.com/KOTOMI_tama">https://twitter.com/KOTOMI_tama</a></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：すべてCanon EOS 750QD</h2>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>モデル・ライターとして活動する２０歳、目次ほたるが写真を通して、忘れたくない日々の小さな記憶をつなぐ連載「記憶のはしっこ」の４1回目です。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.1.jpg" alt=""></figure><p>久しぶりに実家に置いてある荷物を整理していると、引き出しからCanon EOS 750QDを見つけ出した。</p>
<p>Canon EOS 750QDは、一眼レフのフィルムカメラで、シャッターボタンを押すだけでほぼ全ての設定をカメラ任せで撮影できる優れものだ。</p>
<p>手軽に撮影できる良いカメラなのだけれど、私は長い間引き出しにしまい込んでしまっていたらしい。</p>
<p> </p>
<p>このカメラは、昔カメラ好きの知人から、「使っていないから」と譲り受けたものだった。</p>
<p>その人は、カメラの知識が疎い私に、「写真を撮ってみたら？」と言って、カメラ本体と共に、フィルムと電池、そしてレンズを付けて譲ってくれたのだ。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.2.jpg" alt=""></figure><p>「こんなところにあったか〜」</p>
<p> </p>
<p>そう思って、私は引き出しから取り出したカメラの状態を確認する。</p>
<p>暗い引き出しの中にあったからか、ホコリも付いておらず、傷やアタリもない、良好な状態。電池を入れ替えれば使えそうだったので、すぐにネットで専用の電池を注文した。</p>
<p> </p>
<p>実は、このカメラは譲ってもらったのはいいものの、なかなか使う機会がなく、眠らせてしまっていたのだ。それが、申し訳なかった。</p>
<p>というのも、当時は今ほどカメラへの関心が強くなく、すでにスマホカメラが台頭していたのも相まって、手間がかかるフィルムカメラを使うのに積極的にはなれなかったのだ。</p>
<p> </p>
<p>「今ならちゃんと使ってあげられるな」</p>
<p> </p>
<p>今はそう思えるのが、なんだか嬉しかった。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.3.jpg" alt=""></figure><p>さて、届いた電池を入れて、試しにシャッターボタンや設定をいじってみると、思ったよりスムーズに使えた。見た目が綺麗なだけでなく、中身も壊れていなかったことに感動した。</p>
<p> </p>
<p>今のカメラに比べると、AFはちょっと迷い気味だが、それはそれで可愛らしさを感じる。</p>
<p> </p>
<p>ずいぶんと長い間、眠らせたままだったのだ。</p>
<p>たくさん使うために、お気に入りのフィルムである「FUJIFILM 業務用フィルム ISO100」を詰め込んで、いつも使っているカバンに入れて、常に持ち歩くことにした。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.4.jpg" alt=""></figure><p>普段は、オシャレな見た目や、「フィルムカメラを使っているっぽさ」を重視して、Konica C35やNikon F2などクラシカルなフィルムカメラを愛用している。</p>
<p>だから、良い意味で無骨さが感じられるCanon EOS 750QDは自分には合っていないかなと思っていた。</p>
<p> </p>
<p>しかし、街中で使ってみると、これがかなり撮影が捗るのだ。</p>
<p>なにせ、撮りやすい。シャッターを半押しすれば、カメラ側が全ての撮影設定を決めてくれて、そのまま全押しで撮影完了。</p>
<p>デジタルカメラの様に、テクニック要らずでどんどん撮影できてしまうのだ。</p>
<p> </p>
<p>Nikon F2のように、フルマニュアルのフィルムカメラも楽しいけれど、このくらい気楽に撮影できるカメラは日常的に使いやすい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.5.jpg" alt=""></figure><p>「今まであまり使ってあげられなかったのが、もったいなかったな」</p>
<p> </p>
<p>ふと、そう思いそうになったが、たぶんそうじゃない。</p>
<p>人には道具を使いこなせる時期があって、その時期はその人それぞれ違う。</p>
<p>だから、私が今このカメラを大事に使えている事実は間違っていたわけではないし、おそらくこのカメラと新しく出会いなおすチャンスに巡り会えたのだと思う。</p>
<p> </p>
<p>それもこれも、このカメラと出会うきっかけをくれた、知人のおかげだ。シャッターを切りながら、改めて感謝した。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.6.jpg" alt=""></figure><p>写真は、撮ることで記憶を思い出させてくれるから、過去との通信手段になりうると思っていた。けれど、カメラ自体も人と人とを繋ぐ架け橋となるのだと思うと、やっぱり「撮る」ってすごい。</p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/41_no.7.jpg" alt=""></figure><p>最後に、このカメラで撮影させてもらった友人のことみさん。知的で笑顔が素敵な彼女とも、写真を起点に縁が繋がった。</p>
<p> </p>
<p>これからもきっと沢山の縁が繋がると思うと、楽しみで仕方がないのだ。</p>
<p> </p>
<p>ことみさんのTwitterはこちら→<a href="https://twitter.com/KOTOMI_tama">https://twitter.com/KOTOMI_tama</a></p>
<figure><img src="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/05/4e6693ff2bf646f8a1edca360ad4873f-scaled.jpg" alt=""></figure><p>撮影・文　目次ほたる</p>
<hr><h2>撮影：すべてCanon EOS 750QD</h2>]]></content:encoded>
					
		
		
		<post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">39227</post-id><media:thumbnail url="https://moment.nikkan-gendai.com/wp-content/uploads/2021/06/211bd7c9dfbfdd0e6a0cae4e71d0dc14-1.jpg" />
<gnf:modified>Thu, 02 Feb 2023 00:17:52 +0000</gnf:modified>
<media:status state="active" />
	</item>
	</channel>
</rss>
