鉄・路をゆく第33回~九州鉄道史を学ぶ九州鉄道記念館
44 Photos九州鉄道記念館は2003年8月9日に開館した、車両展示場・初代九州鉄道本社社屋(本館)・ミニ鉄道公園の3エリアから構成された、鉄道の歴史を楽しみながら学ぶことができる鉄道記念館である。最寄り駅はJR鹿児島本線門司港駅で、記念館は小倉総合車両センター門司港派出に隣接している。土地や建物、展示物はJR九州の所有物であるが、運営管理は九州鉄道記念館運営共同企業体が行っている。
屋外には九州にゆかりのある実車両が屋根下に展示され、赤レンガ造りの初代九州鉄道本社社屋(本館)では旧客車や鉄道ジオラマ、運転シミュレーション、鉄道に関する展示物を見ることができる。ミニ鉄道公園は屋外に設けられた九州で走る特急の模型車両に乗車し、運転体験(実際は自動運転)ができる。
現在は新型コロナウイルス対策として、入場人数の制限や展示車両内への立ち入りが制限されている。
鉄・路をゆく第33回~九州鉄道史を学ぶ九州鉄道記念館
44 Photos九州鉄道記念館は2003年8月9日に開館した、車両展示場・初代九州鉄道本社社屋(本館)・ミニ鉄道公園の3エリアから構成された、鉄道の歴史を楽しみながら学ぶことができる鉄道記念館である。最寄り駅はJR鹿児島本線門司港駅で、記念館は小倉総合車両センター門司港派出に隣接している。土地や建物、展示物はJR九州の所有物であるが、運営管理は九州鉄道記念館運営共同企業体が行っている。
屋外には九州にゆかりのある実車両が屋根下に展示され、赤レンガ造りの初代九州鉄道本社社屋(本館)では旧客車や鉄道ジオラマ、運転シミュレーション、鉄道に関する展示物を見ることができる。ミニ鉄道公園は屋外に設けられた九州で走る特急の模型車両に乗車し、運転体験(実際は自動運転)ができる。
現在は新型コロナウイルス対策として、入場人数の制限や展示車両内への立ち入りが制限されている。
九州鉄道記念館最寄り駅であるJR鹿児島本線門司港駅外観。駅舎は重要文化財に指定されている
門司港はバナナの叩き売り発祥の地。現在でも門司港駅前で「門司港バナナの叩き売り連合会」の方々が、毎月第1~4土曜日と、第2・4日曜日の各日13時からバナナが無くなるまで実演販売されている
レトロな雰囲気が残る門司港駅ホーム
こちらが現役の鹿児島本線の起点である0キロポスト票
九州鉄道記念館メインゲート
感染症予防の為、間隔をとって並ぶよう線路を模したデザイン
メインゲート右手には、九州鉄道(現鹿児島本線)の起点を示す旧0哩票(現在のキロポスト)を復元したモニュメントが置かれている
九州鉄道100周年を記念して旧0哩票を復元したものが置かれた
メインゲートを入ると、9600形蒸気機関車とC59形機関車がお出迎え
館内図。車両展示場・初代九州鉄道本社社屋(本館)・ミニ鉄道公園の3エリアから成っている
C59-1蒸気機関車。1956年から1965年まで鹿児島本線で使用。廃車後は小倉工場で保存展示していたものを開館と同時に移設。1965(昭和40)年、準鉄道記念物の指定を受けた
EF10-35直流型電気機関車。1935(昭和17)年に開通した関門トンネル用として導入された。門司区の大里不老公園に静態保存されていたものを修繕し移設した
東京芝浦電気製造を示すマーク(左)。本機を含むEF10-24・27・37・41の計5両は、染み出る海水からの腐食を防ぐため、外板をステンレスに張り替える改造を受けている
ED72-1交流型機関車。九州初の交流機関車として1961(昭和36)年製造。牽引する客車に送る暖房用ボイラーを載せていたため、胴体が長いのが特徴。廃車後は北九州市門司区の老松公園に保存されていたものを移設した
キハ07-41気動車。1937(昭和12)年製造。宮原線(廃線。現在の九大本線恵原駅から肥後小国駅を結んでいた)で使用され、1969年に廃車。以後豊後森機関区や大分運転所で保管されていたものを移設。
戦前に製造されたこの形式で原型を保っているのはこの車両だけで、貴重な存在と言える
クハネ581-8交直両用特急形寝台電車。世界初の昼は座席、夜は寝台にセットできる車両として全国で活躍した。同車は晩年に近郊形車両715系に改造されたが、引退後に外装のみ原形復刻を施され、移設された
特急月光の表示幕。特急月光は1967(昭和43)年10月1日に登場した、新大阪と博多を結ぶ夜行寝台電車。581系を使用した最初の夜行寝台電車として月光型電車とも言われた。
1975(昭和50)年3月10日、山陽新幹線が全通した際に廃止となった
通常は車内に入って見学することができるが、現在は感染症予防の為立ち入ることができない
外から座席を寝台にセットされた状態をは見ることができる。ただしその他内装は715系のままである
スハネフ14-11。14系寝台客車。本州から九州各地へ向かう寝台列車に使用された形式。2列車を併結して走り門司駅や鳥栖駅、肥前山口駅などで分割併合するため、客車の冷暖房や電気電源などを床下のディーゼル発電機でおこなう分散電源方式が特徴。
(比較として出される24系寝台客車は、車両の片端に連結された電源車から供給される集中電源方式)
クハ481-603。クハ481形車両。鹿児島本線熊本電化に合わせて登場。この車両は1969(昭和44)年にグリーン車クロ481-5として東北地方で活躍。1983(昭和58)年に鹿児島車両所へ配置転換となり、その際グリーン車から普通車に改造された。
九州内では特急にちりんや特急かもめ、特急有明として使用された
車内の座席。元グリーン車として作られたため、普通車に改造された際、座席と窓枠があっていないのが名残
赤レンガ造りが特徴の、旧九州鉄道本社社屋を利用した本館
2007(平成19)年11月に近代化産業遺産に認定され、また2014(平成26)年には国の登録有形文化財に登録された
館内を入ると、正面にはチプ37という手用制動機付2軸三等客車が展示されている
811系実物を使用した鉄道シミュレーター。門司港~折尾間の運転が体験できる
この車両は、2002年2月に起きた鹿児島本線列車衝突事故により廃車となった実車。実際に走っていた車両をシミュレーターに活用されている珍しい事例である。(他では大宮鉄道博物館のシミュレーターに使用されているE223系が事故車両)
九州の列車が走る鉄道模型大ジオラマ
2階から館内を望む
2階は九州鉄道を主とする日本の鉄道資料コーナー
九州を代表する特急列車のヘッドマークなども展示
昔の列車運行を支える数々の品
硬券(ボール紙でできた、厚さ0.7ミリほどの厚紙きっぷ)を作成する際に使用する活版・凸版の展示物は圧巻
記念乗車券の活版・凸版展示
2階展示物コーナーの窓から見える小倉総合車両センター門司港派出や門司港駅。遠く背後には関門橋も見える
JR九州の鉄道にちなんだ商品など、数多くのグッズを取りそろえた売店「ゼロマイル(哩)」
工事現場でよく見られるご当地アニマルガード、九州新幹線800系つばめ列車バージョン
本館からミニ鉄道公園を望む。レール幅450mmのレール上を九州の特急車両の模型鉄道車両が走る
当日はシステムトラブルにより運休中
館外からも見える、(左から)クハ481-246レッドエクスプレス・ED76(交流型機関車)・EF30-3(関門トンネル用交直機関車)の前頭部展示
通常は運転台に入り見学できるが、感染症予防の為に立ち入ることはできなかった